【社会福祉法人 自生園】めぐる・つながる・続いていく―持続循環型社会の構築を目指す社会福祉法人

  • 設立 1980(昭和55)年4月(事業開始は1981[昭和56]年6月)
  • 事業内容 養護(盲)老人ホーム、特別養護老人ホーム、高齢者グループホーム、小規模多機能ホーム、ショートステイ、デイサービス、ホームヘルプサービス、訪問入浴、ケアマネジャー相談室、地域包括支援センター
  • 年間収入額 11億1,400万円
  • 従業員 205名 ※2020(令和2)年4月1日時点
  • 本社住所 石川県小松市上荒屋町ソ4番地10
  • 電話番号 0761-65-1800(代表)
  • URL https://jishoen.com

白山を禅定した泰澄により開創され、奈良時代より1300年余の歴史を紡いできた「那谷寺」。自然智の教えのもと、全ての方々の幸せを願う活動として、那谷寺を母体に「自生園」が設立された。1981年に50床の「養護(盲)老人ホーム自生園」から始まり、1985年に「特別養護老人ホーム自生園」、1988年にデイサービスセンター、訪問入浴サービス、在宅介護支援センター、ホームヘルパー派遣など広く展開してきているが、その根底に流れているのは今も昔も変わらない〈自利利他〉の心だ。その思いと取り組みについて、常務理事の木崎馨雄氏と施設長の今井要氏をはじめ、現場の職員たちに話を聞いた。

那谷寺を母体に創立。歴史と伝統ある老人ホーム

木崎常務理事

当法人の理事長であり、那谷寺住職である木崎馨山が、「いのちを慈しむ」教えのもと、かねてより警察犬の育成と盲導犬の養成の支援を行っていました。そのことが縁で視覚障害者協会との関係が始まり、さらに「目の不自由なお年寄りのために何かできないか」との石川県内の有志から要望を受けたのが、自生園設立のきっかけです。
そうして社会福祉法人を設立し、1981年に「養護(盲)老人ホーム自生園」を開業し、現在に至っています。当時はまだ県内に老人ホームが少なく、ましてや目のご不自由なお年寄りを対象にした介護施設となると、全国でも37カ所のみでした。当施設は38カ所目の養護(盲)老人ホームとしてスタートしています。当然、石川県内初となる施設でしたので、従業員も利用希望者も手探り状態だったそうです。
しかし、白山信仰・自然智思想の那谷寺が設立母体ですので、「山川草木悉皆成仏(全てに仏性があり、山も川も草木もことごとく全てを慈しむ心)」を心の軸に、利用者さまのお世話をさせてもらっています。2020年で40周年を迎える今も、その心は変わりません。
そもそも社会福祉事業とは、地域課題の解決と捉えています。核家族化から「個」の時代、8050問題など、浮き彫りになりつつある社会課題は都会だけのものではありません。「家族がいないから不安だ」「仕事と介護の両立が難しい」「周囲に頼れる人がいない」など、それぞれの困り事に対して、介護などの福祉活動で惜しみない手を差し伸べ、ひいてはそれが地域課題の解決にもつながる――それが、当法人の存在意義だと考えています。

「めぐる・つながる・続いていく」考えで、介護以外にも活動を展開

当法人では「めぐる・つながる・続いていく」をブランドメッセージに掲げ、持続可能な循環型社会を目指して、介護福祉以外にも様々な活動を展開しています。
特に地球温暖化など環境保全に対しては、SDGsが提唱される前からずっと取り組んできました。例えば、環境への理解を深めるために環境講演会・自然体験教室を実施し、地産地消を推進するために近隣農家の農作物を積極的に利用してきました。生ごみ処理槽、木質バイオマス、太陽光発電システムのほか、「森のエネルギー循環利用システム」も導入。小松市内の間伐材や製材屑を材料に木質ペレットを製造、県内初のペレットボイラーを当施設内で導入し、当施設のお風呂の湯を沸かしています。もうひとつの大きな視点での活動では、那谷寺と協力してチベットやラオスの難民支援、東日本大震災支援などのNGO活動も行っています。
自分たちの世代だけが良ければそれでいいのではなく、次の世代へきちんとした社会を残していくことも、今を生きる私たちの使命と考えています。団体で言えば前述した内容になるのですが、具体的な個人行動に落とし込むとなると難しい。
そこで当法人は「三方善し」を基本方針として掲げ、質の高いサービスを提供して社会貢献する「世間善し」、地域に根ざした安心感のある「事業善し」、職員にとっても良い施設である「職員善し」――この3つがそろってはじめて、誰かのために事を成せる――自分たちが不幸だと感じている人は、誰かに幸せを分け与えるのは難しいものです。誰かの幸せだけでなく、自分の幸せも願い、職員が働きやすい環境も追及することが利用者の幸せ、さらには地域貢献にもつながるでしょう。それこそが当法人の存在意義と言えるのです。

「人に喜んでもらえることをしなさい」

今井施設長

創立時、「那谷寺が山をひとつ開発して、社会福祉事業を始める」と新聞に載りました。当時は観光ブームだったこともあり、加賀温泉郷を含む周辺地域が潤沢になりつつある中で、那谷寺は「独り占めするのではなく、社会に還元を」と、社会福祉事業への道を選んだのです。しかし当時は老人ホームなどに暗いイメージが付きまとい、すぐに利用者が集まらず赤字経営が続き、母体である那谷寺から補助を受けていました。
それでも、なんらかの理由で、複雑な家庭事情により十分な介護ができないからと、家族が当法人に委ねてきます。「その方に対して惜しみない介護を。人に喜んでもらえることをしなさい」という理事長の教えを守り、事業を続けることこそが大事と考えて継続してきました。次第に社会事情や世論が変化し、昔よりはずっと社会福祉が多くの方に受け入れられ、利用者さまも相談も増えました。介護サービスの幅を拡げ、6名の職員から始まった当事業は、現在ではスタッフ数200名を超えています。
自生園が提供するサービスは、単純に居住施設として提供するのではなく、それぞれの利用者さまの困難な部分を手助けしていますから、一概に「こういうサービスです」とは言い難いのです。目のご不自由な方にはその対応を、寝たきりの人にはどうお世話するか? 相手が困っている原因に気付く力、解決する判断と行動が必要です。そのためにはある程度の経験と勉強を要します。
しかし、それ以上に「人間力」が大切です。朝起きて両親に「おはよう」と言う。悪いことをしたら素直に謝る……毎日の生活、価値観で養われるものが「人間力」であり、マニュアルではありません。私は「価値観が変われば行動が変わる。行動が変われば生活が変わる。生活が変われば運命が変わる」と職員たちに伝えています。自分で正しく判断し、行動できる職員が、大切なご家族のお世話をすることを想像してみてください。どれだけ安心できることか。
利用者さまとそのご家族が「安心してお願いできる」と思われるには、どんなに能力やスキルがあったとしても、まず「人間力」があってこそ。自利利他の心で自分も相手も包容する慈悲の心、やると決めたら覚悟を持って取り組む強さ。自分にも他者にも地域にも安心していただけるよう、当法人の職員には、このことを様々な点で指導し、育てています。
「何かあったら自生園がある」と地域に受け入れられると、自分の仕事に誇りを持てますし、「自分はここでこうなりたい」と自ずから向上心が湧くものです。

自分の幸せとやりがいを追求できる充実の制度

自生園の母体となる1300余年の歴史を持つ那谷寺

職員は当法人にとっての財産です。「三方善し」のテーマのひとつである「職員善し」のもと、OJT制度をベースに初任者研修、中堅職員研修とステップアップを目指せる階層別研修などを整えています。2020年3月には、全国健康保険協会石川支部が認定する「かがやき健康企業宣言」を行いました。
働き方改革以前より有休取得を推進していますし、職員の効率化と負担軽減のため、適材適所でのICT活用も導入しています。各職員にタブレット端末を貸与し、利用者さまの体温やリハビリ、お食事などを記録し、リアルタイムで共有しています。心拍や呼吸など体動のデータを可視化したベッドと2in1PCを連動させることで、これまでの15分おきの見回りによる心身の負担が緩和され、時間のロスも減らしています。
また、福利厚生のひとつに親睦を深めることを目的とした「コスモス会」があり、忘年会や食事会、社員旅行などで部署間をまたいだコミュニケーションを育んでいます。日中勤務者を対象としたランチビュッフェも職員間で人気です。

社員インタビュー 特養 嵯峨野フロア サブリーダー 小西 勇一さん
社会を支えている誇りにつながる、やりがいのある仕事

嵯峨野フロア サブリーダー 小西さん

直接人と関わって役に立ちたいと思い、この道を選びました。福祉の専門学校に通っていた時の実習先が偶然にも当法人で、先輩たちのやさしく丁寧なご指導と、利用者さまの心からの笑顔で「私もここで働きたい」と志望しました。
入職して驚いたのが、ICT関係に力を入れていることで、職員の負担軽減、時間ロスの工夫などが随所で取り組まれています。現在、7年目になりますが、この先はリーダーを目指したいですし、必要な資格も取得していきたい。法人内研修にはリーダーの心構えを学べる研修もありますので、安心して上を目指せます。
利用者さまの体調が改善すると「お役に立てた」と嬉しくなりますし、私たちがお世話をしていることによって、利用者さまのご家族が安心して社会に出ていられる――そう思うと、社会を支えているのを実感できますし、仕事への誇りとモチベーションにつながりますね。

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