【赤門】旨くて、安くて、腹いっぱい!地元で愛される焼肉ファミリーレストラン

  • 設立 昭和48年7月
  • 事業内容 焼肉ファミリーレストラン「赤門」「凱旋門」の展開
  • 資本金 2400万円
  • 売上高 27億円(2017年実績)
  • 従業員 440名(正社員40名・準社員400名)
  • 本社住所 千葉県八千代市勝田台1丁目1番地
  • 電話番号 047-484-3301
  • URL http://www.akamon.co.jp/
  • Mail info@akamon.co.jp

千葉で焼肉といえば「赤門」は常識。あまりに馴染みがあるために、実はこのお店が日本初の焼肉ファミリーレストランであること、ハラミやタンをグランドメニューとして採用した〝元祖〟であること、県内にしかないローカルチェーンであることを知らない人も少なくないという。創業秘話や美味しさの秘訣を、代表取締役社長の片岡輝晃氏に聞いた。

旨くて、安くて、腹いっぱい! 地元で愛される焼肉ファミリーレストラン

当社は昭和48年7月創業の「焼肉ファミリーレストラン」です。私は先代の父が創業しそれを受け継いだ二代目です。お陰様で今日では千葉の皆様に愛されるお店になりましたが、ここに至るには創意工夫や紆余曲折がありました。当社の歴史を知っていただくことが、「赤門」「凱旋門」の美味しさの理由を知っていただくことにつながると思います。

焼肉は女性やお子さんの食べ物ではなかった!?

創業前、私の父は東京都江戸川区でカレー店を経営していました。上野の名店「デリー」で修業した本格的なインドカレーで、スパイスの調合などは名人の域でした。
ある時、父は将来の飲食業のあり方を学ぶため、業界誌の米国視察旅行に参加。1ドル=360円の時代ですから、文字通り一念発起だったはずです。そこで父は米国のチェーンストアの実態を目の当たりにして、衝撃を受けたのです。当時の飲食業界は本店で修業した人が独立を認められ開業する「のれん分け」が主流で、同一経営者が一気に多店舗展開する例は皆無でした。
カレーの1店舗で家族8人を何とか養っていた父は「これからはチェーンの時代だ」と多店舗化を決意します。が、その日の天候や湿度によってスパイスの調合を微妙に変えるカレーでは、多店舗展開は無理と思ったそうです。そこで目を付けたのが焼肉でした。
昭和40年代、焼肉は、モウモウと立ち上る煙が充満する店内で、ビールや焼酎を飲みながらガツガツとホルモンを食らう、労働者やサラリーマンの食べ物でした。値段はそこそこしましたが、皆会社の経費や割り勘で食べていたのです。
また当時、関東では牛肉がそれほど一般的ではありませんでした。街中の肉屋さんで売られていた多くが廃牛(役目を終えた乳牛)だったためです。
しかし、醤油ベースのタレに漬け込んである焼肉屋の肉は美味しい。箸で食べられ、日本人に馴染む。テーブルにお皿がたくさん並んで、皆が幸せな気分になれる。ここに可能性があるのではないか? そこで父は、自分が汗水たらして稼いだお金で、家族が腹いっぱい食べられることをコンセプトに「焼肉ファミリーレストラン」を開業したのでした。

ハラミをメジャーにした功績

「赤門」の名前の由来は、父が東京大学に憧れていたからです。父が学生として本郷の赤門をくぐることはなかったのですが「学問の最高学府が東大なら、我々は飲食業界の最高学府を目指そう!」という思いを掲げて命名したのです。
躍進のきっかけとなったのは「ハラミ」です。精肉の卸問屋では牛1頭につき2〜3キロしか取れず、他の部位との切り分けも面倒、すぐに赤黒く変色してしまうなどのデメリットから「内臓」として仕分けられていた横隔膜に着目しました。内臓は精肉に比べ関税が半分以下で、そのぶん安く提供できます。鮮度管理を厳重にすれば変色も起こらず、味はご存じの通りカルビと同等かそれ以上。柔らかくてジューシー、しかも安いので大人気になりました。ちなみにタン塩をメニューに載せたのも、千葉県内では「赤門」が最初です。

二度のピンチを糧に成長できた

破竹の勢いで店舗を増やしていた「赤門」ですが、これまでに経営の危機が2度ありました。
最初の危機はちょうど10店目が完成した頃、お客様の来店が目に見えて減ったのです。原因を調べると、サービスの質が明らかに落ちていました。多店舗化を急ぐあまり、足元の社員教育がおろそかになっていたのです。店舗は殺伐として、とてもファミリーが幸せを味わう雰囲気ではありません。私たちは反省して新規出店を封印し、ひたすら既存店の質を高める方針に舵を切りました。
二度目の危機は「狂牛病」(平成13年)です。最初は千葉県白井市の牛に見つかり「私たちは米国産牛しか使っていません」と宣伝して安心してもらったのですが、翌年には米国でも発症した牛が見つかって国全体が〝牛肉離れ〟になってしまったのです。この時は資金繰りも危なく、取引先に仕入れの値下げをお願いして、何とか乗り切ることができました。銀行だけが頑として金利の引き下げに応じてくれず、その教訓から経営改善を進めて現在は無借金経営になっています。
またお店で提供する肉も輸入・国産にこだわらず、その時々でいちばんいい肉を仕入れる方針です。産地がどこかより、誰が育てた牛かが大切です。私は年に何度も牧場に足を運び、生産者と膝を突き合わせて話し合っています。
現在提供しているお肉は北海道白老町で、小規模ながら繁殖から手掛けている生産者から直接買い付けています。ご夫婦2人で家族経営されている本当にいい牧場で、このご夫婦にしてこの牛ありというお肉を卸していただいています。ぜひお店で味わってください。

原点を忘れず、若い人に活躍の場を

創業26年目の平成11年、「凱旋門」の1号店を作りました。
きっかけは、あるお客様からのお手紙で「大学生の頃に2時間待ちで食べた赤門の焼肉が懐かしい。もう一度食べたいが、今は並んでまでは食べられない。落ち着いた雰囲気の中で、さらに上質なお肉が食べられないか」という内容でした。
思えば労働者やサラリーマンの活力源だった焼肉を、私たちは「赤門」で家族連れで食べられるメニューに変えました。今度はその頃のお父さん、お母さんが子育てを終えて、あるいは子どもの頃に赤門に親しんだ人たちが大人になって、ゆっくり落ち着いて堪能できるお店を作ろう。そうしたコンセプトでできたのが「凱旋門」です(凱旋とは「成功して帰ってくる」という意味です)。
「赤門」「凱旋門」にいらしてくれるお客様は、すでに2世代あるいは3世代に亘っています。私たちはこの会社を、これからも永続的に繁栄させていく責任があります。そのために若い人たちにどんどん経験を積んでもらい、会社を良くしていって欲しいと思っています。

活躍する若手社員 部署を超えて意見が言える 山口香純/経営企画室人事採用マネジャー

新入社員は入社すると店舗に配属されて数年で店長になり、数店舗を統括するエリアマネジャー、全体を見渡すグランドマネジャー、本部勤務などに進んでいきます。それぞれ部署は分かれますが、会社を良くする意見は誰でもどんどん言える環境です。
例えばお子様に大人気の「黒毛和牛ハンバーグ」は、入社1年目の新人が「肉の端材(端っこの切り落とした肉)でハンバーグを作ったらどうか」との提案が採用されて、ついにグランドメニューに載るまでになりました。
私も人事担当なのですが、デザートの商品開発を手掛けました。「千葉県名産のものを使ったデザートを作りたい」と発案しピーナッツアイスができたのですが、そのままお皿に盛って食べるのでは面白くない。そこできな粉と黒蜜をまぶして、店名の入った餅皮で挟んで最中にすることを提案して「赤門もなかアイス」「凱旋門もなかアイス」として全店舗に導入されました。
社員数もあまり多くない小さな会社ですが、それゆえに自由で風通しの良い雰囲気があります。

活躍する若手社員 社員全体が家族のような雰囲気 石井彩恵

当社の社風を一言でいうと「アットホーム」です。社長はお父さんのように近い存在で頼りがいがありますし、先輩社員はお兄さん・お姉さんのように面倒を見てくれます。
社長は常々「社員の子どもが赤門に入社したいと言ってくれるような会社にしたい」と言っていますが、それは本当に素敵なことだと思います。なぜなら、子どもは親の背中を見て育つからです。親(つまり私たちの世代)が楽しく働いていないと「お母さん(お父さん)の会社で働きたい」とは言わないでしょう。今も皆いきいき働いていると思いますが、もっと輝けるように頑張りたいです。
いろんな仕事を任される会社ですが「なんでもやってみよう」「いろいろやってみたい」と思える人なら、当社はぴったりだと思います。
今後の展望ですが、千葉にしっかりと軸足を置きつつ「創業の理念」を大切に守っていきたいと思います。創業者が何を目指しどういう思いで作ったお店か、それが受け入れられているから今日があるのです。私たちが何を大切にしているかは、これまでの歩みを読んでいただいておわかりいただけたと思います。
絶対にブレないのは「焼肉ファミリーレストラン」のコンセプト。居酒屋路線に流れたり、高級志向に走ったりはしません。私たちはこの理念・歴史を土台として、お客様第一主義を貫いていきます。同時に、従業員の皆さんがより働きやすく、幸福で充実した生活を送れるようにしていきます。赤門はこれからも「お客様満足」「従業員満足」両方の追求をしていきます。

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