【株式会社KSP】創業の地・横浜を拠点に全国でセキュリティサービス事業を展開

  • 設立 1963年11月21日
  • 事業内容 総合警備保障業務、施設警備、機械警備、空港警備、イベント警備、放置車両監視業務、ビルメンテナンス業務、施設運営、警備プランニング、セキュリティシステム設計施工、セキュリティ機器販売、人材派遣、その他サービス事業
  • 資本金 5,000万円
  • 従業員 2,055名
  • 本社住所 神奈川県横浜市中区山吹町1-1(国際山吹ビル)
  • 電話番号 045-243-3111
  • URL https://ksp-kokusai.co.jp/

2020年の東京オリンピック・パラリンピックを目前に控え、訪日外国人観光客(インバウンド)市場の成長が続いている。このインバウンド市場を陰で支えているのが、警備会社だ。KSPグループは、全国に9700社ある警備会社で数十社しかない空港保安業務を行っている会社のひとつとして、インバウンドに対応した高度なセキュリティサービスを提供している。同社の取り組みについて、田邊中代表取締役に話を聞いた。

毎日の暮らしに深く関わる総合的な『生活安全産業』として豊かで快適な社会づくりに貢献

北海道から沖縄まで、全国の空港でセキュリティサービスを提供している

政府のインバウンド政策が功を奏し、訪日外国人数は年間3000万人を突破し、東京オリンピック・パラリンピックの2020年には4000万人に達する勢いで、この傾向は以降も続くと予想されています。
それら訪日外国人受け入れのために国の開口部である空港や港の拡張工事が活況を呈していますが、ハード面を拡張しても、保安検査等に従事する警備員を増やさなければ増加する訪日外国人に対応することはできません。私たち警備会社は、多様な文化と価値観を持った訪日外国人が入出国する際の、出入管理のエキスパートとして空港保安の業務を担っています。

広がり続ける安心・安全へのニーズ

KSPは「東進マリンサービス株式会社」という社名で、昭和38(1963)年に設立しました。その後、神奈川県内で4番目に公安委員会の認定を受け、昭和44(1969)年に警備会社となりました。令和元(2019)年に警備会社として50周年を迎えた現在は、神奈川県に本社を置く会社の中で業界№1の売上高と規模を誇るまでに成長しました。

私たちは創立以来「安全で安心な環境を守り、社会の成長に貢献する」という理念を守り続けてきました。〝警備〟により守られた施設では人々が安心して活動でき、その結果、社会が豊かに成長します。しかし〝警備〟はあくまでも手段であり、求める結果に応じ変化しなければなりません。昨今では、以前は考えられなかった凶悪事件が国内国外を問わず起き、「いつどこで何があるかわからない」と不安を抱く人が増え、セキュリティサービスに対するニーズが広がり続けています。

人づくりと働き方の多様化への取り組み

空港保安検査業務の研究指導の様子

こうしたニーズに応えるべく、私たちKSPグループはまずは人づくりと考え、知識や技術、対応力を身に付けるための人材教育に力をいれています。各種国家資格取得の費用や、資格取得後の手当支給のほか、社内報への掲載、朝礼時に表彰するなど、資格取得のモチベーションを上げさせ、資格取得者となって個人のスキルを可視化することでその人自身の価値(バリュー)を上げ、提供サービスの質の向上をめざしています。新人は1週間の新任研修がありますが、それが終わるとさらにプラスαという形で1ヵ月間の現場研修があります。本人の希望を聞いたうえで事前に現場の見学をしてもらい、その職場になじみやすいかどうか時間をかけて確認することで配置のミスマッチを防いでいます。

また、これまでの警備手法にとどまらない、新しいセキュリティサービスの開発・提供にも積極的に取り組んでいます。たとえば、NPO警備人材育成センターと協力して確立した「テロ対策警備技能員資格」は、空港保安検査に準ずる知識とスキルを隊員に習得させることを目標としており、当社では全社員の資格取得をめざしています。また、「AI(人工知能)やドローン」と「ヒトにしかできない曖昧さ/胡散臭さを嗅ぎとる警備」を組み合わせたサービスなど、的確で質の高いサービス提供に力を入れています。

ここ数年は、ニーズの多様化とダイバーシティ採用で、女性の活躍が増えています。現在、当社では約400人の女性社員が活躍していますが、今後はもっと女性社員の比率を増やしていきたいと考えています。
産休・育休後の職場復帰率も上がってきています。自分たちが働く「会社」も、「安心・安全」で長く働ける場所でなくてはいけないと考え、当社では第一子は月額2万円、第二子以降は月額1万円を、子どもが18歳になるまで会社が支給する「子育て手当て」を支給しています。勤務地や職種も、できるだけ本人の希望に沿うようにしています。女性社員に人気の空港保安スタッフが着用している制服は「自分たちの着用する制服だから、自分たちで選びたい」という社員の意見から決まったデザインが採用されています。

出入管理のエキスパートと
ホスピタリティの融合、『生活安全産業』へ

これからの警備会社は、安全につながるサービスを広げていかなければいけないと私たちは考えています。そこで私たちKSPは、人々の毎日の暮らしに深くかかわった総合的な『生活安全産業』として、豊かで快適な社会づくりに貢献していくことをめざして日々の業務を行っています。
安全に楽しく観光や買い物を楽しむためにも、警備やセキュリティサービスの仕事は今後ますます重要視されていくと思われます。私たちは、訪れたお客様のためにドアを開けてあげることや、店内でお困りの方がいないか気配りをすることも「警備/セキュリティサービス」の仕事の一部だと考えています。警備員は制服を着用していて目立つ存在なので、施設での「顔」ともなり得るサービススタッフです。そのため、どんな時でもホスピタリティ(思いやり)を持ち対応できる人材の育成をめざしています。数年前からは「心のバリアフリー」を推進するため、「サービス介助士」や「認知症サポーター」などの資格取得講座を自社開催しています。

IT・IoT化がこのまま進むと、いずれ人的警備員は不要になる時代が来るといわれることもあります。見たいものしか見ない人間の目と違い、ロボットのカメラは精密で的確です。24時間監視が必要な防災センターも、いずれ無人のロボット対応となる日がくるかもしれません。しかし、機械では読み取れない「胡散臭さ」を察知することや、人とのふれあいによる「あたたかみ」を生み出すことは、ロボットにはできません。
これまで警備員は「人が寝ている時間が仕事」と言われてきましたが、これからのセキュリティサービスの仕事は、人が寝ている間は画像監視とセンシングでの監視に任せ、人が起きている時間に出入りする物・人・情報を、ホスピタリティを持って的確にチェックする形態に変わってくると思います。
世の中が今後どう変わっても、「安心・安全」を求める需要はなくなりません。「守るため」のサービスでありながら、新しいことに意欲的に「挑戦」していく当社の一員として、一緒に成長していきましょう。

活躍する社員
会社と業界の発展に貢献したい
村田篤(営業本部 係長)

高校と大学で柔道とテコンドーをやっていたので、身体を使った仕事ができる業種として警備会社を検討しました。KSPは、生まれ育った地元横浜に本社があり、大好きなベイスターズの本拠地横浜スタジアムから近いという部分に親近感と魅力を感じ、入社を決めました。
入社して2年半ほどは現場勤務を経験しました。現場時代は楽しいことばかりではありませんでしたが、先輩方に助けてもらいながらなんとか続けることができました。

現在は営業本部に在籍しています。新しい契約を結んだ時の達成感は何物にも代えがたいですが、それよりもお世話になった先輩方や会社へ貢献したいという気持ちの方が大きく、売上を上げることが少しでも恩返しにつながると思い、日々業務に励んでいます。
人に教えることが好きなので、ゆくゆくは検定資格取得に関わる教官など、会社だけでなく業界全体にも貢献できる人材として、社会の安心・安全を支えていきたいです。

活躍する社員
いろいろなことにトライできる職場
宮田理帆(金沢支社)

新入社員は各支社に配属され、施設警備員からキャリアをスタートします。私の場合は入社後、官公庁の現場に配属されました。そこでは施設内の巡回から総合案内カウンターでのお客様対応などを経験しました。その後、動物園の券売所での業務や、商業施設の駐車場の入出庫対応など、民間集客施設での接客サービスのような仕事を経験しました。
現場を4年ほど経験し、現在ではそれらの現場業務を引き続きサポートしながら、空港現場の備品や勤務表の管理などを担当しています。

KSPはアットホームな雰囲気の会社です。社員の年代層が幅広いので、様々な出会いがあります。私のいた現場には、元自衛官の方が多く、最初は驚きました。厳しい面もありましたが、フレンドリーに色々なお話をしてくださり、安心して仕事に励むことができました。先輩方のお話は、なかなか経験できないことも多いので、社会を知る機会になりました。セキュリティサービスはチームワークが大切な仕事ですが、先輩方とは家族より一緒に過ごす時間が長い時期もあり、本当の家族のように可愛がってもらえます。こうしたあたたかい社風は、当社の何よりの強みだと思います。

活躍する社員
人間として大きく成長できる
中村崇(機械警備事業部 メンテナンス担当)

専門学校卒業後、興味本位で警備業界への就職を考えたのですが、面接を経てあらためて警備員というのが立っているだけの仕事ではないことを知り、なかでも、指令を受けて出動し現地で対応を行う「機械警備」の仕事に魅力を感じてKSPに入社を決めました。
最初は、センサーの種類と機能を覚えるところからのスタートで、物件ごとに異なるセンサーの機種や設置場所を覚えるのは大変でした。管制官に昇格すると、今度は受信した信号によって、どこにどんなトラブルが発生したのかの確認や必要部署への指示出しを行うのが大変で、技術員になってからも、センサーの発信内容によって異なる対応の仕方を学びつづけています。

とにかく多様な業務を行うので、常に勉強が必要です。使用する工具が多く、設備の更新によってメンテナンスの仕方も変わって来るので、通常の業務を行いながら、常に最新の技術や情報を取り入れる努力をしています。
私の仕事は新しいことにふれるやりがいやチャンスが大きく、飽きることはありません。プライベートに活かせることも多いので、人間として大きく成長できる会社だと思います。

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