【学生時代から身に着けておくべきスキル】自己分析

現代はVUCAの時代と言われています。VUCAとは、V=Volatility(変動制)、U=Uncertainty(不確実性)、C=Complexity(複雑性)、A=Ambiguity(曖昧性)の頭文字から取った言葉で、今世界は「変化が激しい」「先が見えない」という状況にあるということです。

こうした変化が激しく予測できない世界において自分を知るということは自分らしい決断をするために非常に重要になってくるのです。そのため、現代の就活においては以前にも増し、自己分析をしっかりしていくことが重要になってきます。

今回は、「人生を変える単純なスキル」から自己分析の本質と今日からできる簡単な自己分析の方法をお伝えします。

目次

自分を知るとは?
実際に自分を知るために

自分を知るとは?

そもそも自分を知る=自己分析とはどのように行うのでしょうか?

自己分析するために使う心理モデルに『ジョハリの窓』というものがあります。『ジョハリの窓』では自分の特性は4つに分類できるとしています。

① 自分も他人も知っている自己
② 自分が気づいていないが他人は知っている自己
③ 他人は知らないが自分が知っている自己
④ 自分も他人も知らない自己

自己評価と他人からの評価を照らし合わせ、自分から見た自分と他人から見た自分を客観的に比較することで、自分の中の自己認識の一致やズレを発見することができるのです。

この分析方法からもわかるように、自分は気づいていないが他人は知っている自己、自分も他人も知らない自己など、人はみんな自分のことを知っているわけではないということです。就活で自己分析をするとなると「ああ、自分は自分のこと何にもわかっていないな」なんて思うこともありますが、自分のことを理解しようとしない限り、自分のことがわからないのは当然なのです。

実際に自分を知るために

では、実際に自己分析はどのように行えばいいでしょうか?

まず、自己分析では当たり前ですが、自分と向き合うという時間を確保する必要があります。本書では「内省する」時間としています。寝る前に10分でも15分でもいいので、1日を振り返って書き留めておいてくださいというものです。

振り返ることは以下の4つです。

① その日やったことでよかったこと。できたこと(客観・事実)
② なぜそんなことができたのか?(主観・感想)
③ その日やったことでよくなかったこと(客観・事実)
④ なぜそれができなかったのか?(主観・感想)

自分と向き合う時間もないまま過ごすと「自分はこういう人である」「こういう人であってほしい」と、間違った固定観念が生まれてしまったり、他人から「あなたはこういう人ですよね」と言われ、無意識的に「自分はこうなんだ」と思い込んでしまうのです。
そのことが本来の自分とのギャップを生んでしまい、本当にやりたいことがわからなくなってしまったり、本当はできているはずなのに、「自分はできない」と自信を喪失してしまう原因になってしまいます。

1日を振り返る時まずは主観を一切排除して、客観的な事実だけを考えるようにしてください。人間は感情的な生き物ですから、例えば、何かで失敗をしたときに、「あー、ダメだった。ちくしょう、悔しい」となってしまうと、なぜそうなったか?次はどうすればいいのか?など客観的に見ることができなくなってしまいます。だからこそ最初は「事実」だけを見るようにしてください。

それも、ポジティブな事実から考えましょう。マイナスから考えると自己肯定感を下げることにもつながってしまうからです。最初はよかったこと、できたことなどポジティブな部分から見ていき、自分のどういう考え行動がそれらにつながったのだろうと考えてみましょう。そのあとによくなかったことや、できなかったことを考えることで、自分ができたことと、できなかったことを受け入れることができるようになります。

また、そこから次はどうしたらいいのか考えることも重要です。実はここまで来ると、もう答えは出ているようなものなのです。なぜなら、その前の段階で「なぜそうなったと思うか?」を考えていますから。でも、あえてそれを考えて書くことで、次の日にそれを意識しながら行動することができるのではないでしょうか?

この内省を行うことによって、意識や行動が変わってきます。「内省する」というスキルは、自分自身を客観的に捉えて自分自身の意識や人との関係を改善するためにも使えますし、それ以上に「目標と達成するためにもとても有効です。

最後に

記事の内容をさらに知りたい方はこちらの本をお読みください。

人生を変える単純なスキル – センスよりスキルを信じよう 若手社員からプロフェッショナルまで大切にしたい7つのスキル – (日本語) 単行本(ソフトカバー) – 2020/1/20
豊田 圭一  (著)