- 設立 昭和62年10月8日
- 事業内容 自由設計完全フル装備の木造注文住宅請負事業、自由設計完全フル装備のアフター・リフォーム事業、宅地の媒介事業、保育所事業、損害保険代理事業
- 資本金 4000万円
- 従業員 419名(男性199名:女性220名)※2019年2月現在
- 本社住所 埼玉県上尾市原市1352-1
- 電話 048-778-3310
- URL https://www.fujijuken.co.jp/
「お客様の幸せを考えた家づくり」を掲げる株式会社富士住建。引っ越したその日から快適に暮らせる、高品質かつ適正価格の「完全フル装備の家」を提供している。各事業のホールディングス化や全国展開もスタートし、年々成長を遂げている同社は、地域の美化活動や障がい者のスポーツサポート、子育て支援など、CSR活動にも力を入れている。創業者・竹田淳一会長に、社員もお客様も幸せにできる家づくりの秘訣を聞いた。
高品質・適正価格の「完全フル装備の家」でお客様の幸せで豊かな生活を実現する
学校を卒業して住宅業界に就職しましたが、自分がめざしていた理想と、当時「業界の常識」とされていた概念とのギャップがあまりにも大きいことに不満がありました。どう計算しても粗利が高すぎる、と改善を提案しても「これが常識だから」と一向によくならないので、「こうなったら自分でやろう」と覚悟を決め、1987年に会社を設立しました。
私がめざしたのは、少しでも安くてよい家をお客様に提供するということでした。初めはアパートの一室で、私一人でやっていましたが、そのうち4人に増え、「このままずっと4人だけだと、いずれ年老いて誰もお客様のフォローができなくなる」と新しい人材を採用し始め、そこから少しずつ規模を拡大し、現在に至ります。
創業から今日まで、規模は変わっても、「少しでも安くてよい家をお客様に提供する」という信念は、まったく変わっていません。
理念に共感して、次のお客様をご紹介くださるケースが非常に多いのも当社の特長で、中にはご親戚やご友人含め11棟もご紹介くださったお客様もいます。
社員は自社で建てる人が多いのですが、一緒に仕事をしている職人さんたちが、厳しいプロの目から見ても「富士住建の家はいい」と、当社に施工を任せてくださる機会が多いのは非常に喜ばしいことだと感謝しています。
正直に仕事をすることを理念に掲げる
当社では「正直さ」をモットーに、健全でクリーンな経営を心がけていますが、「正直すぎる」といわれることもあります。例えば、よく業者からのリベートなども耳にしますが、当社ではもちろん、一切受け取りません。メーカーの工場見学会などで参加者にふるまわれる昼食のお弁当も、当社の社員に関しては「昼食を持参するので出さないでほしい」とお断りするほど徹底しています。交際費に使うお金は、当社では「無駄な出費」と考え全てカットし、その分をまるごとお客様へ還元しているからです。
業者さんとの親善ゴルフなども、他社さんが会社の経費で行く中、当社の社員には自費で参加してもらっています。担当の税理士からは「一般の会社はもっと交際費を使っていますよ」といわれることもありますが、ゴルフや昼食など、自分が使う分は自分で支払うよう徹底しているのは、社員の経費を増やせば、その分お客様のご負担を増やすことにつながるからです。
もちろん、働く社員が幸せでなければ、お客様を幸せにすることはできませんから、社員の生活が向上し幸せな生活ができるよう、給与や福利厚生などの待遇はしっかり整えています。社員旅行は毎年ラスベガスに行っていますが、社員数が多いうえに旅行中に全体で集まることが一度もないので、若い社員は気兼ねなく楽しめるのではないかと思っています(笑)。
広がる女性の活躍フィールド
当社では女性社員も多く活躍しています。企業内保育所を設け、子育て世代の社員をサポートすることで、優秀な人に長く働いてもらえるような環境を整えています。産休育休はもちろん、時短勤務などの働き方改革も、現場の声を聞きながら柔軟に対応しています。
当社の強みは、老若男女の人材がそろっていることだと私は考えています。お客様のあらゆるリクエストや課題にお応えするには、さまざまな視点からの見解が必要です。女性営業の場合はとくに、女性ならではの気づきや提案が多く、お施主様の奥様から喜ばれるケースが多々あります。
当社では、やる気のある人なら、未経験でも大歓迎です。新卒でも中途でも、社内での研修の他に、1人年間10万円まで使える「外部研修費用」があり、スキルアップのために自由に利用できる制度を設けています。
社員教育で大事にしているのは「正直にやれ」という一点です。それは「ウソをつかない」ということではありません。お客様に対してはもちろん、一緒に働く職人さんに対しても自分に対しても正直でいられる人を求めています。
また、男女で業務を振り分けることもありますが、それは性差や年齢による「差別」ではなく、個人の能力を尊重した「区別」です。それぞれが個性を活かし、お客様と正直に向き合うことで、お客様との真のコミュニケーションを築き、お互いに幸せになれる家づくりができると私は考えています。
「完全フル装備の家」で豊かな人生をサポート
当社が販売している「完全フル装備の家」は、高品質と適正価格を備えた、お客様の幸せの拠点だと自負しています。
人生でもっともお金がかかるといわれる住宅購入ですが、家の購入が人生の最大目標になってしまい、その後の人生を豊かに過ごせなければ意味がありません。私たちはなるべく低価格でよいものをご提供できるよう、日々メーカーや職人さんたちとかけあい、努力を重ねています。
当社では発注者、受注者関係なく、お施主様と現場で働く職人さん、そして当社の営業がまったく対等な立場で一緒に家づくりに取り組んでいます。「お施主様に豊かで幸せな人生を送ってほしい」という一心で取り組むため、時にはお施主様のリクエストにお応えできないこともあります。しかし、そんな時は当社の「完全フル装備の家」へのこだわりや理念を、公明正大に正直にお伝えすることで、最後はご納得いただき、感謝されています。
少しでも多くのお客様に幸せを届けたいという思いから、全国展開もスタートしましたが、「全国展開」が目的ではなく、あくまでも「お客様の幸せ」が最終目標なので、これまでに当社でご契約くださったお客様の幸せにならないと判断すれば、すぐにやめるつもりです。
当社はまた、社会貢献にも力を入れています。地元スポーツリーグの応援や、地域の美化活動、植林活動などは、地域への恩返しだと私たちは考えています。
お施主様と地域のみなさま、そして働く社員たちみんなが幸せになれる、そんな取り組みをめざして、これからも成長していきたいと思っています。
活躍する社員 働く人を大事にしてくれる会社 星野恭子/営業部 所長
住宅会社の営業で活躍する友人の姿を見て、「私も住宅業界で働きたい」と憧れて転職しました。今は入社9年目で営業所の責任者を任されています。
理想の家を作るには、お客様のお悩みを見つけ、解決していくことも大事です。新人にはどんな小さな気づきも見逃さないよう「お客様のことを好きになって、その方のために何かできないかを考えてみたら」と話しています。
以前、亡くなったお母さまをとても大切にされているお施主様を担当したことがありました。仏壇のお母さまに毎日献花していることを知り、和室内に板の間スペースを設けました。「水がこぼれてもサッと拭き取れるので、気兼ねなくお花を飾れますよ」とお話ししたところ、「そんなところに気がつくなんて」と、大変喜んでいただきました。
働く人を大事に考えてくれるのも当社のよさです。当社では女性社員が多く活躍していますが、企業内保育所やフレキシブルな働き方など、女性が働きやすい環境が整っています。
また、毎年クリスマスには協力会社と当社の社員が家族連れで集まる大規模な「サンクスパーティー」も行われていますが、これも一緒に働く仲間を大事にしている当社の姿勢がよくわかるイベントだと思います。
家は建ててからがはじまりです。私の次の目標は、女性だけの「最強チーム」を作ること。女性目線でお客様にもっと喜んでいただける家をたくさんご提供し、たくさんの方に幸せな住まいを届けていきたいと思っています。