- 併設法人 株式会社関内会計
- 設立 2012年5月
- 資本金 500万円
- 従業員数 12名 ※2019年5月時点
- 事業内容 新規事業・会社設立支援・会計税務顧問・会計業務代行・給与計算代行・決算業務・申告業務・コンサルティング
- 所在地 神奈川県横浜市中区住吉町1-14 第一総業ビル3階
- 電話番号 045-680-4301
- URL https://www.kannaikaikei.jp/
税理士は、企業の毎月の税金や給与計算、決算や資金繰りなど、企業の経営に関わる数字のプロフェッショナルだ。数字を扱うだけに、将来はAI(人工知能)に取って代わられるのでは、といわれることもあるが、果たしてそうなのだろうか。横浜市の関内駅近くにある「関内会計 岩崎智彦税理士事務所」代表税理士の岩崎智彦氏から、同社の幅広い仕事と若手税理士がめざすべき姿を聞いた。
多くの社長から感謝される仕事。幅広い業種の経営者を若手税理士がサポート
当社は、中小企業の社長や経理担当者と打ち合わせを行い、会計・税務のサポートをしています。そのサポートというのは、会社によってもさまざまですが、毎月の会計処理や、売上・経費・利益を計算して税金の算出などです。いわば会社のバックヤードの数字を集計する仕事で、税務相談や決算申告、資金調達などに関する経営相談も行います。
その他に、これから独立して会社を立ち上げる人のサポートも私たちの仕事です。これから起業する方は、実際の業務はできても、会社設立の手続きなどができないことが多いので、私たちが必要な手続きを手伝います。また、個人事業主の確定申告や相続税の手続きなどの業務もあります。
このような税理士事務所としての基本的な業務はもちろんのこと、お金に関する業務だけではなく、中小企業にまつわるあらゆることに関与するのが当社の特徴です。
私たちは、顧問契約した企業さまから税務に関することだけではなく、例えば事業資金の調達方法など、会社経営に関する事案を幅広く相談していただいております。難しい事案などは当事務所だけでなく、弁護士さんなど協力士業の方々と力を合わせてサポートさせていただくこともあります。同業他社の仲間に聞いても、こんなに幅広い事案に対応する税理士事務所は多くはないんですよ。
「人生そのもの」会社を営む社長の相談相手
当社の顧問先は、多くが神奈川県内の会社です。建設業、製造業、情報通信業、運輸業、不動産業、宿泊業、飲食サービス業、娯楽業、教育、学習支援業、医業、福祉、卸売業、小売業など多岐に渡ります。
それぞれの業界専門性はありますが、私たちの仕事は基本的に財務面から経営者をサポートすることです。建設業なら建設業の、医業なら医業の税務・会計処理方法はありますが、適用される税法と原則的な会計基準はその業種の別は問わないので、幅広い業種の顧問先企業様をサポートすることができます。
何よりも大切なのは、社長の相談相手になることです。一般的な仕事なら、なかなか社長に会うことはありませんが、当社のような仕事は、新人でもいきなり社長に会います。社長という立場は意外と孤独で、現実的な問題を相談できる相手がとても少ないんです。
例えば、飲食店を経営している社長から「新規出店したい」と言われて、出店エリアの相談に乗ったり、一緒に物件を見に行ったりしたこともあります。飲食業界には専門のコンサルタントがいますが、飲食店に通う来店客の一人として、私たちの意見も参考にしていただくことができます。
中小企業にとって「会社」というのは、社長の人生そのものです。社長は会社の全ての責任を負います。その社長と、きちんと関係を築いて付き合うのが私たちの仕事。社長から「いつもありがとう」といわれるのが、私たちの仕事の一番の醍醐味であることは間違いないですね。
どんな仕事でも、現実的にはお金が必要ですが、仕事をするのはお金儲けのためだけではありません。必要とされているから仕事が成り立っており、私たちも必要とされているから、今の仕事があります。その仕事をして「ありがとう」と言われるのは、普遍的な価値です。全ての仕事がお客さまから感謝される仕事であり、その中でも私たちの仕事は、社長と付き合える素晴らしい仕事だと思います。
「社長」の気持ちを本当に理解するため独立開業
当社の設立は2012年で、最初は私一人だけの税理士事務所として開業しました。開業前は横浜市内の税理士法人に勤めており、そこでは年商が数千万円から百億円企業まで、社員1名から1000名以上まで、多種多様な企業に関与。延べ700社以上の中小企業の経営相談、資金繰り相談、節税相談に直接・間接的に携わってきました。
しかし当時は、どんなに多くの社長から相談を受けても、自分自身は会社員で、給料をもらう立場でした。お客さまである社長の気持ちを本当に理解するためには「給料をもらう側ではなく、払う方にならなければいけない」と思ったのが独立した理由のひとつです。
前述のように、どんな仕事でも、その仕事が必要とされているから成り立っています。前向きにその仕事に取り組むことが出来ることが重要だと思います。経営者はそのために働く環境を整えて、みんなが明るく仕事できるようにする仕組みを作るのが重要な責務だと思い、私もその努力を続けています。
こうして私は独立開業し、経営者となりました。独立直後はゼロからのスタートでしたが、前職でさまざまな企業の相談に携わった豊富な経験を活かして、顧問先を増やしてきました。おかげさまで現在は、お客さまからのご紹介による契約が8割に上ります。
これは当社が、当たり前のことを当たり前にやっているからだと思います。例えば、お客さまから「困っていることがある」「○○を調べておいてほしい」と連絡をもらえるのが信頼されている証拠です。その信頼にきちんと応えるということが「当たり前」なのです。それを一つひとつ積み重ねてきました。
現在、私は経営者として12名を雇用しています。中小企業の経営者は、売上の獲得から社員教育まで、本当にさまざまな仕事をしなければなりません。毎日が挑戦の連続です。独立後の私は、当社のお客さまである社長の気持ちを、本当に理解することができるようになったと自負しています。
地元の横浜出身者も多く、若手税理士が活躍
税理士の平均年齢は60歳を超えています。私は現在40代なので、税理士としては若手です。当社のスタッフもほとんどが20代から30代の若手が活躍しています。
地元の横浜出身のスタッフも多く、みんな「地域貢献がしたい」という地元愛が強いです。当社のオフィスは関内駅から近く、みなとみらい地区や横浜スタジアムも近く、活気ある地域に位置しています。それも当社で働くスタッフにとっては、魅力のひとつになっています。
当社は基本的に残業がありません。決められた時間内で、効率的にミスなく業務を行うことが、当社のモットーです。このため、スタッフは「オンとオフがしっかりしていて、とても過ごしやすい」と話しています。
現在のスタッフは12名と、まだ人数が多くはないので、アットホームな雰囲気です。多くのスタッフが業界未経験者ですが、顧問先から相談を受けて、日々発生するさまざまな事案に対応しています。
業界未経験者も入社、知識より豊富な経験が重要
税理士事務所というと、専門的な知識を学んだり、資格を取った上でめざす会社というイメージがあるかもしれません。もちろん、簿記などを勉強して、その知識を活かせる仕事として入社した人もいます。でも、会計・税務に関する知識が全くないところからスタートして、実務を通じて学びながら仕事をしている人も多いです。
前述のように、私たちの仕事はさまざまな会社の経営者をサポートすることです。スタッフ1人あたりの担当者数は約20社。担当する会社によって、業種や業界、企業規模が違い、相談内容もそれぞれ違います。
このため、資格試験などの勉強をしたからといって、その知識がそのまま活かされることは少ないのです。「担当しているあの会社に置き換えたらどうなるか」というようにケースバイケースで考え、その都度対応していかなければなりません。知識も必要ですが、経験を積むことが大切です。
私自身、さまざまな業界の社長と良い関係を築いて、さまざまな経験を積み、それが今の仕事の役に立っています。経験が豊富であればあるほど、多くの顧問先の事案に対応することができます。何でも相談していただける税理士事務所で、働く人の存在意義を感じられる会社です。
スタッフ100名体制、顧問先2000社めざす
この仕事の醍醐味は、顧問先の社長に何かアドバイスして、後日「あの時のアドバイスのおかげでうまくいったよ。ありがとう」と言われた時です。その会社に「自分が必要とされている」と実感した時に、達成感を感じます。
ですから、この仕事に向いているのは「人」が好きな人。人から相談されるのが好きで「私が何とかしよう」と思える人です。私をはじめ、当社はみんな前向きで明るいので、この社風に合う人に来てほしいですね。
会計・税務については、教育体制ができているので、入社後でもできるようになります。月に一回、事務所内で勉強会を開催して知識の定着を図ったり、業務時間内に外部研修の受講をするなど、業務上の知識を補うこともできます。
今後、当社はスタッフ100名体制、顧問先は2000社とすることをめざしています。顧問先が増えていけば、それだけ多くの事案に対応することになり、その経験から的確なアドバイスができるようになるので、さらに社長の役に立つことができます。
顧問先から相談された時に、たった一言のアドバイスで「ありがとう」と感謝されることもあります。その一言が言えるような、いろいろな対応ができる人材を育て、それぞれの経験が組織として生きる会社にしていきたいと考えています。