【株式会社ミクロスソフトウエア】インフラ事業のシステム開発で社会貢献する提案型ソフトウェア開発企業

  • 設立    1983年2月23日
  • 事業内容  ソフトウェア開発及びITコンサルティング
  • 資本金   1億円(払込済み)
  • 従業員   110名 ※2018年4月1日時点
  • 本社住所  神奈川県川崎市高津区坂戸3-2-1 KSP 西棟6F
  • 電話番号  044-813-7211
  • URL    http://www.micros.co.jp/

コンピュータの黎明期に、マイクロコンピュータ開発の専門企業として創業した株式会社ミクロスソフトウエア。国内外の社会インフラから、身近で生活の役に立つソフトまで、独自のアイデアと高い技術でさまざまなシステム開発を行っている。日本の放送業界や国家プロジェクト、海外の重要インフラも手がけている同社のこれまでと今後の展望について、創業者である田中聰代表取締役社長に話を聞いた。

日本と世界の社会インフラに貢献する次世代を担うプロフェッショナルなSE集団

田中聰代表取締役社長

私たちは、変化の激しいIT業界で、長きにわたり国内外の社会インフラ事業に関わるソフト開発専門家として成長してきました。「ミクロスソフトウエアは永遠のベンチャー企業であれ」と理念を掲げています。これは「社員一人ひとりがベンチャー企業の持つ自主独立の精神を原則とし、自ら仕事を創り出し、未来に向かって果敢に挑戦を続けてほしい」という思いからです。

マイクロコンピュータ開発の専門企業としてスタート

私が大学生の頃、世の中にマイクロコンピュータ(当時はマイコンと呼んでいた)が出始めました。大学ではコンピュータの勉強をしていましたが、こんな面白いものを世の中に作り出す仕事がしたいと、友人と昭和58(1983)年、マイコンソフト開発の専門会社を立ち上げました。社名の「ミクロスソフトウエア」は、英語の「Micro」に「s」をつけてカタカナ読みしたものです。マイクロコンピュータのソフトウェア開発を行う会社という意気込みを、そのまま社名にしました。

起業して5年後に開発・販売を開始した組み込み系のマルチタスクOSが、大手メーカーのデジタルオシロスコープシリーズに搭載されると、2年後の平成2(1990)年と平成3(1991)年には続けて大手外資メーカーのMS−DOS高速ファイルコンバータの開発・販売を開始するなど、実績と売上を順調に伸ばしていきました。
創立10周年には社員全員でハワイ旅行に行けるまでに成長を遂げ、社員数も多くなり、それまでの渋谷から、川崎にできた日本初の都市型サイエンスパーク(KSP)に移転。これにより、さらに事業規模が拡大していきました。

雑居ビルからサイエンスパークへ

かながわサイエンスパーク(KSP)は、バイオ、IT、半導体、エレクトロニクス等を中心とした分野の企業が先端技術の研究開発に取り組んでいる施設です。現在も高度研究開発施設として、これから世の中に新しい産業を生み出すベンチャー起業家から、海外でも活躍する大手企業や外資系企業の研究開発部門まで数多くの企業・団体が入居しています。このサイエンスパークに、厳しい審査を通過して入居できたことが、当社にとってもよいきっかけとなりました。

面白いもので、渋谷の雑居ビルからサイエンスパークへ移転した途端、来客が多くなったのです。事業内容と従業員は同じですが、取引先や周囲の扱いが変わり、信頼度が向上したように感じました。
このビルに移転して2年後の平成7(1995)年に、国内有数のテレビ局がデジタル放送になってはじめての円・株価作画システムの一般競争入札が行われ、大手メーカーが参加するなか、当社の放送システムが採用されました。これにより、ますます事業に弾みがつきました。

国際認証ISO取得と提案型ビジネスモデル

事業規模の拡大と取引先の増加により、競争力強化と技術力・ブランド力の裏づけのため、国際認証の取得も不可欠となってきました。ISO9001(品質)、ISO27001(情報セキュリティ)、ISO14001(環境)を取得しIPOへの挑戦も宣言。アメリカのシリコンバレーにも約100万ドルで子会社を開設し、このまま順調に発展していくのかと思っていたところ、最大取引先の上場廃止・解散で取引先を失い、経営危機に陥ってしまいました。当然IPOどころではありません。

それまで私たちは高度な技術とアイデアを持ちながらも、基本的には「お客様が望むシステム」をつくっていました。システムは社内でつくりあげ、客先に行くのは納品時だけというスタイルだったのです。しかし、この経営危機により、積極的に客先に足を運び、お客様の現状のなかから「もっとこういうシステムがあるといいのではないか」「現在のシステムをこう変えたらもっと便利になる」という提案型ビジネスモデルに切り替えていこうと、顧客接近型に方向転換を決断しました。

このビジネスを全社員に根付かせるために始めた取り組みが「提案型SE育成プログラム」です。これは個人戦とチーム戦の2つがあります。個人戦は、毎月1回、顧客または上司に何かしらの提案・実行をすることを義務づけた制度です。半年に一回「ベスト提案・実行力」を選出して表彰を行います。また、チーム戦は、客先で「ありがとう」と言われたらそれをポイントとして上司に報告し、一年間で一番ポイント数の多かったチームがチームの人数×3千円(別名は居酒屋賞)をもらえる、という制度です。こうしたプログラムにより、顧客の問題解決を実現するために自分で提案・実行できる集団に少しずつ変化していきました。

「人財」を大事にする社員教育

国籍や性別に関係なく活躍できる職場

現在の私たちの会社は、一人ひとりがプロフェッショナルとして最新の知識と高いスキルを持つ、提案型SE集団として、さまざまな事業で活躍しています。働く人たちの存在が会社にとって何より大事な財産だと考えているため、当社では「人材」ではなく「人財」と定義しています。また、教育にも徹底したお金と時間をかけています。
社員教育には、新人のための技術研修プログラムから、自分の階級に応じて学べるリーダーシップ研修のほか、より高いスキルをめざすために外部から講師を招いて行う専門講座、海外ビジネス英会話研修、経営者や起業をめざす人たちが学ぶビジネスイノベーションスクールなど、充実したプログラムを取り揃えています。毎週水曜日の技術研修、月一回の土曜日を「自己啓発日」と設定し、意欲のある社員がよりスキルアップをめざせる環境を整えています。

近年は高度専門職外国人の採用も積極的に行っています。日本語能力はもちろん、知識と技術力も入社前から高いレベルの外国人を採用することで、日本人社員にもよい刺激が生まれていると思っています。
これからは、世界中を相手に仕事をしていく時代です。特に私たちのように最新の情報技術やサービスを提供していく業界では、常に一歩先を見据え、新しい提案やビジョンを示していくことが求められます。グローバルな環境下で、世界を相手に次世代型のSEを育成するため、多様な社員を採用し、社内環境を変化させていくことも、企業の責任だと考えています。

快適な職場環境で生まれるアイデア

専門書から話題の文学作品、人気の雑誌まで、多彩な書籍がそろう書庫エリア

『働き方改革』の一環として、オフィスを全面リニューアルしました。経営理念では「永遠のベンチャー」と掲げているように、オフィスのデザインや雰囲気も「ベンチャー企業」と呼ぶにふさわしい最新のイメージに一新しようと思いました。
明るく開放的になった社内では、作業効率が向上しただけでなく、以前にも増して交流が活性化したように感じています。また、それぞれに異なるテーマを設けた会議室は、部屋ごとに違うイメージで、お客様への話題提供にもなっています。

当社が手がけているのは、国内外の公共インフラ事業や航空管制システム、TV放送関連事業といった、社会生活に大きな影響を与えるシステムが中心です。高度な知識と専門性はもちろん、重大な使命と責任も伴う仕事ですが、「新しいものを生み出す楽しさ」と「使ってくれるお客様の喜び」を忘れてはいけないと思っています。

一般的に30年続く企業は、5000社に1社と言われています。創業30年を超えた当社がめざすのは「次の30年」。「30年先も発展し続ける企業となる」そのキャッチは「Next30 Win the future」。次世代を担うSEがどうしても欠かせません。ものづくりを楽しみ、人に喜んでもらうことを使命とし、自分自身の考えでビジネスを動かしていける学生の皆さん、ぜひ私たちと一緒に日本と世界の社会インフラに貢献していきましょう。

【活躍する社員】ライフスタイルに合わせて長く働くことができる会社 伊藤美穂(既婚・入社15年目)

大学時代は環境問題について勉強していました。IT業界はまったく考えていなかったのですが、激変する地球環境を考えた時に、これからの社会にITは欠かせないのではと興味を持つようになりました。本社が実家のある神奈川で、支社が出身大学の北海道にある当社を知り、縁を感じて入社を決めました。

文系出身なので、最初はコンピュータの基礎知識がなく、大変でした。でも、わからないところを積極的に同期や先輩に教えてもらいながらやっているうちに、SEとして一人で業務がこなせるようになってきました。当社は社員のスキルアップや資格取得に力を入れているので、数多くの研修や勉強会の機会があり、技術と知識がしっかりと学べたのも非常に大きかったと思います。頑張りに応じて何でもできる環境なので、とりあえず何でもやってみると自分の成長につながると思います。産休中に「時間があるから」と英語の勉強をして、TOEIC950点を取得した女性社員もいます。
こうやって頑張る社員が多いのは、仕事の面白さももちろんありますが、社員への還元も大きいからだと思います。5年に一回の海外社員旅行や、勤続10年社員への海外ご褒美研修など、仕事だけでは得られない経験をさせてもらえるのは、大きなモチベーションにつながっています。

子育て中の女性社員も多いので、家庭も仕事も大事にしたい人にはおすすめです。私は今、小学校4年生を筆頭に3人の子どもがいますが、周囲の理解があるため、予防接種や学校の面談などちょっとした用事にも配慮してもらえ、ライフスタイルに合わせて無理なく働いています。
妊娠・出産を経て、事業部から技術管理部に移り、現在は社内システムの改修をメインに行っています。また、今年から新人教育も担当しています。すっかり親目線ですが、未来ある若者たちと接する毎日はこれまで以上に楽しく、一緒に働く仲間がどんどん増えてくれたら嬉しいです。
指示を待つだけでなく自分でやりたいことを見つけられる人、主体性を持って自分自身で動ける人は当社に向いていると思います。新しいことに挑戦したい人を待っています。

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