人生には身に着けておくべきスキルは数多くありますが、中でも絶対に身につけておくべきスキルは「すぐに行動すること」が最強のスキルであると本書の豊田氏は言っています。
中国の兵法書として有名な「孫子」に「巧遅は拙速に如かず」(出来上がりがいくらすごくても遅いのは、出来がまずくても速いのに及ばない)という言葉があるように、先人たちもすぐに行動に起こす有効性を説いていたのに、現代になっても「すぐに行動に起こす」ということができる人は多くありません。つまり、すぐに行動できる人間は、すぐに行動できない多くの人に比べて、高く評価してもらえるようになります。
今回は「人生を変える単純なスキル」からすぐに行動するメリットとその方法についてお伝えします。
目次
・誰でも「すぐに行動できるようになる」簡単な方法
・ビジネスにおいて、すぐに行動するということの重要性
・すぐにやるメリット
誰でも「すぐに行動できるようになる」簡単な方法
すぐに行動するのに重要なことは、「すぐにやりたい」「すぐにやらなくちゃ」という意識・気持ちを持つことです。人間は脳科学的にも「やらない」理由を探してしまう生き物です。「時間がないから」「できるスキルがない」「やる立場にない」などやらない理由を上げたらキリがありません。このようなできない理由を無意識のうちに探してしまう前に、行動することが重要です。できない理由を探す前に、できる理由を探してあげる。そうすると、脳は自動的に動き始め、簡単に行動できるようになります。
「やる時間がない」というマイナスの理由が生まれてしまったら、「どうしたらやるための時間をつくれるだろう?ここに無駄があるからこれを辞めたら時間がつくれるかもしれない」とプラスに変換するようにしましょう。中には、失敗するのが怖いと行動することをためらってしまう人もいます。しかし、失敗してもそれを経験値として改善していくことが重要なのです。
かの有名なアインシュタインが「一度も失敗をしたことがない人は、何も新しいことに挑戦したことがない人である」という言葉を残しているように、失敗することは恥ずべきことではなく、成長への第一歩なのです。
ビジネスにおいて、すぐに行動するということの重要性
すぐにやるということは「出来が悪くてもいいから、とりあえずさっさとやって出せばいい」ということではありません。しかし、冒頭でもお話したように、どんなに質が高くなったとしても、時間がかかりすぎることは評価に値しません。仕事に時間が関係する理由には大きく二つの理由があります。
一つ目は仕事には、宿題と同様、期限があります。「納期」という呼び方をされることもありますが、基本的に期日までには完成形を提出しなければなりません。宿題には先生や教授という相手がいますが、仕事にも顧客や仕事の依頼主といった相手が存在します。相手を意識するだけでも、すぐ行動に起こすことができるでしょう。
二つ目は、仕事は次から次へとやってきて、一つの時間だけに時間を取られるわけにはいかないという理由です。実際に「仕事にとりかかっても、うまくできずに途中で仕事が止まってしまう」「仕事がどんどんたまっていって、優先度の低い仕事はいつまでたってもとりかかることができない」という悩みはよくあります。このような悩みを抱えることは本人にとっても相手にとっても大きなストレスです。
すぐにやるメリット
ちょっとイメージしてみてください。例えば、あなたが誰かに1週間でやってほしいことをお願いして、翌日に「まずはこんな感じでやってみたのですが、いかがでしょうか?」と成果物が出てきたらどうでしょうか?質が悪くても「早いですね」と返した上で、「ここをもう少しこうしてもらえたらうれしいです」となりませんか?
逆に一週間の期限ぎりぎりになって「あれ?今日が締め切りなのに、なかなか出てこないな~。仕事大丈夫かな~?」とちょっとヤキモキしていたところで、ようやく「できました」と提出されたものが、ちょっとあなたのイメージと違っていたら…。「私がお願いしたものは、これではないですよね?でもこんなぎりぎりだったら、もう直すことができないじゃないですか!」と怒りがふつふつと湧いてきませんか?
もしかすると、成果物の質は「翌日出てきたもの」よりは「一週間かけて出てきたもの」のほうが高いかもしれません。ただ、「翌日出てきたもの」には、依頼主がアドバイスを返せて、どんどん依頼主のイメージに近づけることができるのに対して、期限ギリギリに出したものはもう直す時間もありません。結果的に、すぐにやったもののほうが質も高くなります。また、仕事をする側にしてみたら、依頼主からアドバイスをもらえたら、その分、自分だけで考えなくてもよくなるので、自分が楽をすることもできます。
すぐにやることで相手にも、自分にもメリットがあります。なかなか新しいスキルを身につけるということは難しいので、学生のうちから取り組んでおくことをおすすめします。まずは、レポートを発表された日に概要をつくるといった簡単なことから始めてみましょう。
最後に
記事の内容をさらに知りたい方はこちらの本をお読みください