- 設立 1988(昭和63)年3月1日 ※事業開始 1981(昭和56)年10月
- 事業内容 エンタテインメント商品・化粧品・携帯電話などの小売及びフランチャイズ事業、TSUTAYAレンタル事業、総合リユース事業、フィットネス事業、飲食事業、コンビニエンスストア事業、Eコマース事業、T ポイントサービス事業、学童保育の教室事業
- 資本金 31 億8,555万円
- 従業員 約4,000 名/うち正社員約600名 ※ 2019(平成31)年4月時点
- 本店住所 茨城県つくば市小野崎294-1
- 本社住所 茨城県土浦市蓮河原新町4181 2階
- 電話番号 029 -879-7031
- URL https://www.wonder.co.jp/
地域密着型生活提案業としてお客様に「ワンダー」なサービスと空間を提供
音楽、映像、ゲーム、書籍等の娯楽商品を販売するエンタテインメント小売業界。近年は、販売チャネルの多様化とユーザーのコンテンツ消費動向の変化により、企業間競争が激化している。ロードサイドを中心に様々な大型複合店を展開する株式会社ワンダーコーポレーションのこれまでの取り組みと今後の戦略について、専務取締役・営業本部長の阿曽雅道氏に話を聞いた。
家電販売の副業として、エンタテインメント商品の小売を開始
当社は、元々家電を販売する電器屋さんから始まり、その副業として始まったのがエンタテインメントのパッケージ販売です。1992 年頃からWonderGOOのプロトタイプとなる1号店を出店しました。当時は、車の中にCD プレーヤーが標準装備されるとか、お子さんがいれば一家に一台ゲーム機が必ずある時代が来ていました。電器屋さんで今まであまり取扱いがなかったゲームやCD ・DVD・本を扱う、特に郊外のロードサイド店でそういった店があまりなかった時代に単独の店を構えた、というのが当社のエンタテインメント小売業としてのスタートです。
時代状況の中で変化し続ける。変わらないものは店と人
社内ベンチャー的な新規事業で始まったものが、一気に大きくなった。これは、小売業ならではの魅力だと思います。小売業は、商売が成り立つとどんどんお金が回るようになり、出店力が高まります。当社も、1号店からわずか3年でFCも入れて150店舗くらいまで一気に広がりました。
ところが、パッケージソフトから配信への変化、あるいはスマートフォン等の空いた時間を楽しむためのツールが新たに出現してきました。今、スマートフォンに触れる時間が圧倒的に長いということは、「可処分時間」の中での全然違う競合が現れたわけですよね。そうなると、映画や音楽に興味があっても、その度合いが高くないとわざわざ時間を作ったりしません。そういった変化の中で、パッケージの売上げがどんどん落ち込んでいます。業界自体が非常に厳しい中で、当社に求められるのは、これからの未来に必要とされる商売にどうやったら切り替えられるかということです。
電器屋から始まり、エンタテインメント屋になっているわけですから、将来何屋になっているかは分かりません。でも、変わりえないものは小売業のお店という自前の場所と、そこに人材がいること。これが我々の経営資源です。このお店と人が商品の小売だけでなく、今後どういう形で地域やお客様の役に立てるのか、という大きな変革が求められています。
「ここにしかない商品」と「出会いの場」の提供が今後の鍵
リアル店のその場所でしか提供できないものは何かというと、大きく分けて2つです。ひとつは、我々しか扱っていないものを提案するということ。これは、仕入れ型小売業からの脱却ということです。もうひとつは、商品と出会った場所や興味を深めてくれる場所がそこであるということです。出会いのきっかけを作ったがお店であったり、そこで働く人の想いとか提案であったりすると、我々の店と人とが生きたことになります。
さらなる未来として、商品ではないところで事業化するということも大事なビジョンです。例えば、前期、当社では音楽を中心に全国で6500 回のイベントをやっています。ただ、現在我々がやっているイベントのほとんどがコトで集客し、モノで収益を得ています。これからは、コトで集客し、コトで収益に繋げるようなビジネスモデルに切り替えていくことが必要になっていきます。
一品ごとに価値がある商品を提供
これから強化していく事業は、リユースです。特に、昭和期に手間暇かけて作られた製品、例えば、オーディオや楽器です。日本の高度経済成長期、いいものを作って高い値段をつけても売れていた時代に作られていたものは、おそらく今後世界でも生まれにくいでしょう。そういった商品はどこにあるのか。地域のそれを買われた方のご家庭にあるわけです。その趣味性が高い大切なものを、単なるリサイクルではなくて、価値をしっかり目利きをして、コミュニティ化していって欲しい方に再生し届け直していく。その店で今買わないと二度と出会えないかもしれない。これは明確な商品の価値です。ただ、商品を買い取るとか鑑定するということは、簡単なことではありません。
我々が目指す姿は、そういったことに興味があって、自分を成長させて勉強して、お客様との向き合い方につても経験を踏んでいきたいと考え、行動する人材の集団です。我々しか提供できない価値を実現ることを核にしていきます。く勤められる中で、成長していける裁量が一人ひとりに与えられているということにはすごくこだわっている会社です。そこをベースに、今後は仕入れ型から接客型とリユースという代替えが利かない一品型の比率を高めていきたいと考えています。
接客力が求められる仕事で、プラスαを提供
当社が力を入れてきたのが、コスメや携帯電話の販売など、接客力が非常に問われる業種です。特にコスメは、お一人お一人お肌のお悩みが違います。セルフの売場作りだけではなくカウンセリング化粧品まで扱っているというのは、インターネットでは解決できない、人だからできることに対応するためです。ネイルサロンとかエステとか体験型で技術料をいただいているような業種、これはコトベースの収益モデル。コスメのお店は、こういう方向にプラスαを作っていけるような人作り・店作りをやっていきたいと考えています。これまでNCC コスメティック甲子園に4年参加していますが、毎回入賞者を輩出し、全国一位になったスタッフもいます。
活躍する社員
社員インタビュー・Wonder REX つくば店井坂さん
個人の裁量や思いを仕事に反映できる
Wonder REXつくば店担当マネージャーとして、店舗の数値責任、スタッフのマネジメントを行うとともに、高額部門(ブランド・宝飾品)のカテゴリーリーダー、2F のフロアリーダーを務めています。2012 年に入社し、2店舗で服飾を担当した後、商品部の高額部門で1年間、主にブランドバッグについて学びました。その後、再び店舗に配属され、現在に至ります。
売場作りには担当の意思が尊重され、「この部門を強化したい」という思いも反映されます。日頃から主体的に動いていかないと実績を作れないので、自主性が求められますね。買取・販売の双方において、設定する価格・値下げのタイミング・販売方法などを仕事に反映することができるのも、REX の魅力のひとつです。取り扱う品目も多いため、日々働きながら学習しています。得た知識を生かして商品が売れた時やお客様に合った商品を提案して売れた時の喜びは大きいです。
今後は、個人としての知識・スキルを身につけていくとともに、周りの方々と連携して数字を向上させていくことを目指します。従来の方法に縛られず、自ら発想して主体的に動ける方と一緒に働きたいですね。
社員インタビュー・Wonder GOO つくば店中島さん
お客様の要望に合った美容を提案できる
WonderGOO つくば店内にあるpetit *colle(プチコレ)つくば店で、接客を中心にエステ、発注、在庫管理、売場作成、新人スタッフの指導などを行っています。
当社は、ブランド専属の美容部員はいません。我々専門スタッフが数多くの商品の中から、お客様の様々なご要望に合った商品をご提案しています。
入社から6年目の現在まで3店舗で働きました。店舗によりお客様の年齢層やご要望が異なり、戸惑うこともありましたが、様々なお客様と出会えたからこそ学べたことがあり、良い経験になりました。お客様に商品をご提案し、「あなたに担当してもらえてよかった」と言っていただけた時は、喜びとやりがいを感じます。今後は、より接客知識や技術を磨き、お客様が何でも相談できる信頼関係を築いていくことが目標です。
地域の中に「ハマれる」場所を作る
仕事のベースにあるのは、お客様との共感です。何か一つでも、自分がハマったり、熱中した経験は、どんなジャンルにおいても応用できるものであると思っています。会社として、ハマれるきっかけの場をたくさん作ることが大事だと考えています。これは、店舗の仕事の中で、発注権限を社員に与え、売場作りの自由度が高いことにもつながっています。楽しさをベースに、ハマれるきっかけに溢れている場所とか、ハマった後もリアル店として関わっていけるような人や商品が提供される場所は、今後地域の中でますます重要になるでしょう。
正社員には、マネージャータイプとスペシャリストタイプの方がいます。当社の店舗は大型店で、非常にマネジメントスキルが求められます。長く勤めて成長していける、また、店長の力で店を大きく変えられる、やりがいのある仕事です。一方で、本部でバイヤーや企画・管理等のスペシャリストとして働く道もありますし、お店の中にもスペシャリスト的な仕事があります。どちらのタイプにせよ、地域やお客様の楽しさを追求していく人に入ってきて欲しいですね。