人材採用は書類と面接という限られた時間の中で、その人物の人柄を知る必要のある大変な作業です。面接時にはいい人材に見えても、実際採用してみると面接時の印象とはかけ離れている人材だったという話は実はよくある話。自社の求める人材を間違えて採用してしまうことは自社にとっても、相手にとってもマイナスになります。
今回は書籍からに採用面接とそのコツついてお伝えします。
目次
- 「面接のときはいい人材に見えたのに…」には理由があった
- ・本当にほしい人材を採用するための3つのコツ
「面接のときはいい人材に見えたのに…」には理由があった
「面接では素晴らしく思えた人物が、実際に一緒に働いてみるとなにか違う」とお思いにな経営者・人事部の方も多くいるでしょう。
どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?理由は大きく分けて3つあります。
①経営者の思い込み
多くの経営者は、自分自身が人を見る目を持っていると思っています。これは社長という地位で多くの人を見ているからです。しかし他人のすべてが分かるわけではないのです。特に、面接では特殊な状況下にあることを考えないといけません。採用したい人物像が頭の中にあるので、本人を客観視しにくいのです。目の前の応募者が、採用したい人物に見えてしまうのです。そして、その錯覚の中で判断しているケースが多いのです。
②見た目の印象
見た目の印象は大事です。「人は見た目が9割…」といった趣旨の本も多く出版されています。それほど見た目の印象は重要な要素です。しかし、この印象ばかりに引きずられていると誤解が生じます。2回目にあったときに、第一印象と異なるイメージの場合、1回目の面接が不足していたのかもしれません。
③書類にひきずられている
「大企業に勤めていれば優秀である」「高学歴であれば優秀な人材だ」というような思い込みが面接側にはあります。特に書類選考で見た履歴書や職務経歴書があれば、記憶は固定されてしまいます。特に書類だと影響が大きいです。記憶は薄れますが、書類は残っているからです。
本当にほしい人材を採用するための3つのコツ
以上の原因をクリアし、本当にほしい人材を採用するためにはどうしたらよいのでしょうか?
1つめの案としてはチェックリストの作成です。聞きたいことを事前にリスト化し、漏れのないようにします。面接終了時に聞き忘れがないようにします。第一印象がよく「内定だ」と心の中で決めてしまった場合、その後の質問を飛ばしてしまうこともよくあります。リストを作成することで、肝心なことを聞き忘れることはなくなるでしょう。
2つめの案としては、採用する人物の業務を明確にするということです。優秀な人がいたら採用しようと思っているとなかなか採用はうまくいきません。具体的にお願いする業務を明確にするとより具体的な人物像が浮かび上がります。
さらに、面接時に相手にいろいろ話をしてもらうことです。話をすることは緊張を和らげるという効果があります。それから、話を瞬時にまとめなくてはならないので、考え方も分かります。いろいろな質問から相手に話をしてもらいましょう。書類での判断も重要ですが、話している本人について耳を傾けましょう。面接というきわめて限られた時間の中で、人を判断することは大変難しいことです。しかし、採用ミスは会社だけでなく、社員も不幸になってしまいます。そのようなミスをしないためにも上記に気をつけて、採用を行ってみてください。
最後に
「自分が満足する職を探す方法」をさらに知りたい方はこちらの本をお読みください