新人が会社になじめないのは、教育担当のせいかも。

新人が新しい会社に入って困るシチュエーションは様々あります。「覚えることが多い」「いままでやってきたやり方と違う」「専門用語についていけない」など、多岐にわたります。しかし、新人たちが最も困ってしまうことは、することがない状況です。

今回は「新人が早く会社になじめるようになる教育方法」を「オトナ相手の教え方」からお伝えいたします。

◎やることがない状況が一番怖い

新人は仕事ができないので、何か先輩に教えてもらったり、彼らのレベルでもできる仕事を与えてもらわないと、何もすることがなくなってしまいます。

そのような事態を避けるため教える側が忙しすぎる場合には、マニュアルに目を通しておくように指示することもあるでしょう。しかし、新人は「自分だけ仕事が出来ずに申し訳ない」「周りの人に悪い」と思いながらも、できることがないので申し訳なさと焦りで頭がいっぱいになっています。そんな中でマニュアルが頭に入ってくるわけがありません。マニュアルのページをながめているだけで、手持ち無沙汰な状況が続きます。そうすると、新人はやることがない状態になってしまうのです。

◎新人が会社になじむ条件

新人が会社になじむには大きく3つの条件を満たす必要があります。まずはじめに適度な自信があることです。自信がなければ、おどおどしてしまい、なじむのは難しいでしょう。また、周囲の受容があることがあることも大切です。周囲が受容してくれているという感覚を新人が持てることによって、安心して仕事をすることできます。そして最も重要なのが、最低限自分の役割をしっかりと認識できていることです。会社に来ても自分が何をすればいいのかわからない、自分は何のためにいるのかわからないという状況が新人にとっては非常に苦しい状況です。

何もすることがないというのは自分への自信もなくなりますし、役割がわからないままです。その結果、いつまでたっても新人は職場になじめないのです。新人が職場に適応するためには、新人が自分の役割を認識すること=職場に来て何をすればいいのか、いちいち指示されなくてもわかっている状態にすることが必要不可欠なのです。

新人を教育するということは、新人に自分の役割を認識させる必要があり、上手く自分の役割を作れるように手助けすることが教育担当者には求められるのです。

おススメなのは「仕事マップ」を描いてみることです。「仕事マップ」とは新人が関わるであろう仕事の全体像のことです。

仕事マップをもとに、「1年かけてここに書かれている全ての仕事ができるようになってもらうから」と説明したうえで、「最初の1か月は、この営業活動のアポ取りができるように一緒に進めていこうか」といった形で指導していくことができます。この全体像があることで、今自分がやらなければいけないことが何なのか明確になり、新人が自分の役割を認識しやすくなります。

また、全体像が見えることによって新人が抱える不安も解消できるようになります。覚えなければならないことがたくさんあると、何をどこまで覚えれば終わるのか不安になってしまう新人もいるからです。仕事マップを一度作成すれば、全体像が把握できるため、どのような仕事を身に着けるのかわかって安心しますし、今後これからどのようなことを学ぶのか事前に知ることができるため、心の準備をすることもできます。

一度作ってしまえば流用もできるので、新人のために仕事マップを作成してみてはいかがでしょうか?

最期に

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