人事 悩む

離職を減らすためのたった一つの解決方法

人材流出は経営にとって特に厄介な問題です。厚生労働省の「平成 29 年上半期雇用動向調査結果の概況」によると平成29年度上半期の離職率平均は全体で8.5%です。業界に平均は異なりますが、自社の離職率が平均よりも上回っている場合には注意する必要があります。今回は『「辞める人・ぶら下がる人、潰れる人」さて、どうする?』から、「離職を減らすための方法」をご紹介します

目次
・離職が多い会社の負のスパイラル
・離職を減らすために

離職が多い会社の負のスパイラル

離職が経営にとって大きなマイナスになる理由の一つは、離職によって組織の生産性の低下です。人数が減ればその分だけ業績が落ち込んでしまう可能性もあります。もちろん、追加コストもかかります。採用コストが上昇し、育てるための費用と時間も増えてしまいます。

さらに恐ろしいのは、マイナス感情のスパイラルです。人数が減れば、生産性を維持するために労働時間が増えていきます。個人の「働きやすさ」低下だけでなく、組織全体で「働きやすさ」が低下していきます。すると、「心身コンディション」を悪化させる人が出てきたり、「働きがい」が失われて、離職する人がさらに出てきてしまう可能性があります。

また、働きがいが低下すると、優秀な人から離職していくので、チームとしての能力低下、組織としての戦略面での低下も起こりやすく、「働きがい」や「働きやすさ」を失っていくことで、離職や離脱が繰り返される負のスパイラルに陥ってしまいます。

さらに、人員が減ると会社は人材がほしいので、採用時の見極めがゆるくなってしまい、採用ミスマッチが起こりやすくなります。ミスマッチで採用された人は、そもそも離職・離脱しやすいだけでなく、場合によっては組織内で労務トラブルなども起こしやすく、疲弊した現場に投入されても、定着率がよくないどころか、むしろ余計な労働が費やされてしまう可能性すらあるのです。

離職を減らすために

このような状況を打破するためには必要なことは、離職の本当の理由を知ることです。離職といってもいくつかのタイプがあり、書籍では5つのタイプに分類しています

個人活性3要素が影響する離職

・積極的離職:自分の希望をかなえるための離職
・消極的離職:今の環境から逃れるための離職
・離脱:心身の健康の悪化で働けなくなること

その他の離職

・自己都合:家族の転勤、主産育児等のライフイベントによる離職
・会社要因:解雇、退職推奨、整理解雇による離職

離職の多くは個人活性3要素から起こる離職です。その3つの離職には根本の要因があります。積極的離職は自社に「やりがい」を感じなくなり、さらなるやりがいを求めて次の会社に、ステップアップしていくという離職になります。消極的離職は「労働環境の悪化」によって、この職場では働きたくないという現状回避としての離職です。そして、最後の離脱はメンタルダウンや心身疾患により休職や退職せざるを得なくなることです。

自社で離職が多い場合には、どのタイプの離職が多く起きているのかを分析し、タイプによって適した離職対策をしていくと離職を減らすことが可能です。

最後に

記事の内容をさらに知りたい方はこちらの本をお読みください

『「辞める人・ぶら下がる人・潰れる人」さて、どうする?』上村 紀夫
(2020/3/21/クロスメディア・パブリッシング)