【株式会社諸岡】世界初の本格的なゴムクローラーとHSTシステムを開発した重機メーカー

  • 設立   1958(昭和33)年3月
  • 事業内容 建設機械、土木機械、環境機器、農業機械などの製造販売、農業機械の輸入販売 他
  • 資本金  1億円
  • 従業員  182名 ※2018(平成30)年4月時点
  • 本社住所 茨城県龍ヶ崎市庄兵衛新田町358
  • 電話番号 0297- 66- 2111
  • URL   http://www.morooka.co.jp/

国内から海外まで! 重機とともに〝道なき未知”を切り拓く

  凸の激しい荒野、建物の崩れた災害現場、極寒の氷雪地…。土砂の運搬や除雪作業など、過酷なミッションの達成を手助けしてくれる重機。こうしたマシンを製造する諸岡は、ゴムクローラーとHSTシステム(全油圧機構)を世界で初めて本格的に開発した重機メーカーのパイオニアだ。「道なき未知を切り拓く」を理念に掲げる同社の魅力と、これからの目標を代表取締役の諸岡正美氏に話を聞いた。

ブリヂストンと共同開発! 世界に誇れるゴムクローラー装置を販売

代表取締役の諸岡 正美氏

株式会社諸岡は私の父が地元・茨城県龍ケ崎市で創業した会社です。はじめは重機の製造をしておらず、農業用水確保のための井戸掘りや配管を敷設する土木建設業をしていました。昭和50年に製造業へ事業転換しましたが、父は「マシンを購入する立場から製造する側になったことで、機械を支えるボルト一本の大切さがよく分かるようになった」と私に話していましたね。
ブルドーザーや不整地運搬車の製造をするうちに、製造業・諸岡としての知名度は日増しにアップしたようです。そうした中で「もっと良い製品を開発したい」と思ったのでしょう。「県南地区は川や沼が多く、湿地帯がほとんどなので普通の重機では重くて沈んでしまう」ということに気付いた父は「湿地でもスムーズに走行できるマシンを開発できないか」と考えて、昭和53年10月に世界トップシェアを誇るタイヤメーカー・株式会社ブリヂストンと共同開発を実施。重機に使われていた鉄よりも軽い素材を探した結果、農業用の小型機械にゴムクローラーがあることを知ったそうです。それを応用して大型ゴムクローラーの開発を試みたのですが、強度やかたちなどの問題で試作品を何十種類も製造したと聞きました。なかなか大変だったようですが、最終的に超湿地用運搬車MST 500型という満足のいくマシンの開発・販売に成功。今までのものより軽く、履帯に継ぎ目ができないこともあり、耐久性の良いものに仕上がり、高速走行も可能なので購入者から評判が良く、シリーズ化を図るまでになりました。
当社で販売しているマシンの特長として、HSTシステム(全油圧機構)を使っていることも挙げられます。これは、油圧で動く無段変速の動力伝達装置のこと。ギアチェンジをせずに動かせるので、重機のスムーズな進行を助けてくれます。湿地帯でも問題なく進むゴムクローラーと、安定した走行を可能とするHSTシステム。この二つが合わさることで、重機の性能は非常に良くなりました。父の「ものづくり」への情熱がこうした結果に繋がったのかなと、今になって思いますね。

ピンチ脱出のカギは「新規分野への参入」と「積極的な海外展開」

向上風景

私が代表取締役に就任したのは平成元年ですが、父が退任する直前まで日本の景気は右肩上がり。いわゆるバブルと呼ばれた時代です。新幹線や高速道路などの開発が急ピッチで進み、建設・土木機械の需要はどんどん高まっていきました。ところが、平成3年頃にはじまったバブル崩壊によって売り上げが激減。北海道や九州にあった工場を閉鎖して、最終的に100名くらいの従業員が諸岡を去りました。就任して早い時期に大きなピンチを迎えたのですが、父がここまで築き上げた会社を簡単に潰すワケにはいきません。そこで思いついたのが「新たな市場への進出」と「海外への積極的な製品輸出」でした。
重機の種類は主に建設・土木機械、農業機械、環境機械の三つに分類されますが、それまで当社がメインで扱っていたのは建設・土木機械。バブル崩壊でそれらの需要が下がってきたことにより、林業機械、環境機械の製造・販売にも力を入れることにしました。なかでも印象深いのが、2000年代初頭のこと。当時は産業廃棄物処理法の改正で、木材などを燃やさずにリサイクルする「環境保全」の考えが徐々に広まっていた時期です。木材を粉砕して燃料チップなどに再利用する木材破砕機・CRUSHERの開発・販売をしたことで売り上げが向上しました。時代のニーズにマッチしたマシンを流通させることの重要性を感じましたね。
海外への積極的な販路拡大の取り組みとしては、アメリカとドイツに当社の拠点を根付かせたことが挙げられます。平成28年7月にアメリカの生産工場「Morooka America」を100%子会社化して、
翌年4月にはドイツのフランクフルトに販売会社「Morooka Europe GmbH」を設立。様々な国がある中で、なぜアメリカとドイツに進出を決めたのか気になる方もいるでしょう。当社では20年くらい前から海外へ製品輸出を行っていますが、その中でアメリカとドイツは建設・土木機械の需要が大きいことに気付きました。長く経営を続けてきたことで、海外のマーケット事情に詳しくなれたというのは確かにあります。昨年5月に当社は創立60周年を迎えましたが、事業のグローバル化の流れをそのままに、今後はロシア、アジア、アフリカなどにもさらに販路を拡大したいですね。国内はもちろん、世界でも通用するものづくりを続けていきたいと思っています。

人材教育に力を入れて、会社のさらなる発展を目指す

ピンチをチャンスに変えたことで、ここ10年間の売り上げは順調に推移しています。当社は長い間、不整地運搬車というニッチな重機を扱ってきた会社。競合が少ない分野で着実にシェアを伸ばしてきたことや、技術力の向上をしっかりと行ってきたこともあり、不整地運搬車の業界シェア率は約50%。知名度も以前よりアップしているので、諸岡ブランドの前進に確かな手応えを感じています。
北海道、宮城県、新潟県、滋賀県、岡山県、熊本県と、本社を含めると今では国内に七つの営業所を構えるまでになりました。従業員の数もそれに伴い増加しましたが、増えていく人手に対して人材教育が追いついていないのが大きな課題です。そこで、社員の育成にも力を入れることに。外部から講師を呼んでマナー研修を行う他、数年前には週に一度、社内で英語や中国語の勉強会を開催しました。技術スタッフにはCADや新たな製造システムを学ぶ外部セミナーに参加してもらうなど、技術面でのスキルアップも応援しています。
優秀な人材は性別や国籍問わずサポートしたいと思っているので、女性社員をヨーロッパの展示会に行かせたり、海外の方を採用したりすることにも躊躇しません。今年からベトナム国籍の学生をインターンで3名採用する予定もあります。経営者は事業の効率化や、会社の売り上げを考えるだけでは不十分。社員一人ひとりの興味・関心・適性を総合的に判断して、能力を最大限活かせるような場を提供することが一番求められていると思っています。

チャレンジ精神を大切に、若手の意見も積極採用

若手社員同士の情報共有も

当社のスローガンは「道なき未知を切り拓く」。先代の父が土木建設業から新たな事業を始めたように。また、業績が芳しくないときに私が新しい分野に進出を図ったように。これから入社してくる方々にも、チャレンジ精神を持って仕事に取り組んで欲しいと思います。そのためには、会社全体が若手の熱意を応援しなくてはいけません。当社では入社年数に関係なく、良い意見はどんどん取り入れるようにしています。例えば、当社のHPでは漫画を使って製品のメンテナンス・アフターサービスの内容などを分かりやすく説明していますが、実はこのアイデアは若手から挙がってきたものなんです。重機メーカーというと、世間では堅いイメージを持たれがちですが、この意見を採用したことで「重機に対するイメージが変わった!」と、外部から反響がありました。
これまで当社が出荷してきたマシンの数は約10万台。株式会社小松製作所、日本キャタピラー合同会社、日立建機日本株式会社といった大手企業のみならず、最近では大手レンタル会社のほか全国森林組合や防衛省などからも発注依頼が相次いでいます。たくさんの土砂を運び、寒暖の激しい場所でもパワフルに進み、人命をも救ってくれる重機。これらは人が生きている限り、決して無くなるものではありません。国内の建設現場から南極などの氷雪地まで、重機が活躍できる場所は様々です。世の中が刻一刻と変化していく中で、これからも時代のニーズを捉えて成長できる会社でありたいですね。今後はさらに海外展開に力を入れて、グローバル化に対応できる人材を育てたいと考えています。何十年と働いている私たち世代だけではなく、若い方の新鮮な意見も取り入れて「共創」していくことが目標です。これから入社してくる皆さんの好奇心を満たせるように、諸岡は常にチャレンジし続けます。

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