【ヤマトシステム開発】社員が自らキックして楽しみ、なおかつ健康になる!

健康増進チームを設置し5名の社員で健康経営を推進しているヤマトシステム開発。リーダーの熱意にほかの4名が強く賛同しながら活動していることで、経営陣の心も魅了する。同社ならではの”楽しいと思える仕組み”を徹底的に考えた取り組みを紹介します。

ヤマトシステム開発の健康経営チームメンバー

管理本部 人事戦略部 健康増進 マネージャー 栗原正枝さん

産業カウンセラー、健康経営アドバイザー、食生活アドバイザー、健康管理士、衛生管理者、メンタルヘルス・マネジメント検定試験Ⅱ種といった資格を有するメンバーが、協力して健康経営を進めています。

管理本部 人事戦略部 健康増進 チーフ 村上貴義さん

「働き方創造委員会」という定例会で健康経営のさまざまなアイデアを提案。管理職層の理解が深まって活動がしやすくなってきています。

管理本部 人事戦略部 健康推進 保健師 森田さん

看護師や行政保健師、他社勤務を経て、現在はヤマトシステム開発の専属保健師に。セミナーなどで社員の健康リテラシーを高める活動をしています。

管理本部 人事戦略部 健康増進 小島弘さん

定年退職後、再雇用制度を利用し今の部署に所属しています。社員が長く働き続けられる会社であるように考えて、健康経営に取り組んでいます。

管理本部 人事戦略部 健康増進 瀧澤正喜さん

私たちは、人が最大の財産であることを強く認識し、業務の片手間にならぬよう専門チームを設置して健康経営に取り組んでいます。

ヤマトシステム開発はこんな会社!

ヤマトグループにおける情報システム部門を担当。宅急便システムの開発・運用を担い、グループ外においても多様なお客様にICTを切り口とする業務効率化ソリューションを提供しています。

健康経営を熱心に推進するリーダーがいるということ

2010年に策定された「ヤマトグループ健康宣言」に沿って健康増進施策を推進し、2019年には健康経営優良法人(ホワイト500)に認定されたヤマトシステム開発。

その背景には、「従業員の健康が最大の経営資源」という理念の浸透がありました。

「そもそも当社は、長時間労働の常態化が指摘される業界において、健康経営という言葉が使われていなかったころから社員の健康面に配慮してきました。『社員は宝である』という姿勢は一貫して経営層に行き渡っています。『ヤマトグループ健康宣言』の前も後も変わらず、社員の健康を大切にすることで、お客様と一緒にものづくりをしていくときの活力や創造性を養えると考えています」

そう語るのは、人事戦略部健康増進チームの小島さん。ここ数年は、同チームが中心となって具体的な取り組みを実践。生活習慣病予防、メンタルヘルスケア、喫煙対策の三本柱を軸に、健康経営の定着に向けて力を尽くしてきました。

とはいえ、健康経営は一朝一夕で実現できるものではありません。推進の際には、個人個人の意識の差が障壁となりました。小島さんは、「考え方の世代間ギャップが非常に大きく、とくに管理職歴の長いベテランほど健康経営に懐疑的な傾向にありました」と、当時の問題点を挙げます。そこで、階層別教育研修の内容に健康への意識を高めるプログラムを盛り込み、女性特有の病気などの知識を共有。健康経営にまつわるリテラシーを高めるための根気強い教育を行ってきました。その結果、健康診断受診率100%の達成など、手応えのある結果につなげることができました。

「ここまでの成果を出せたのは、端的に言えばチームリーダーである栗原の努力の賜物です。リーダーが信念を持って会社のため、従業員のために努力し、その姿を見た経営層が健康経営の重要性への理解を深めていく。推進者の熱意にトップが動かされ、健康経営という取り組みを経営ツールとして活用するようになったのだと思います」。

小島さんの率直な意見に対し、同チームの村上さん、瀧澤さん、森田さんも大きく頷きます。一方、栗原さんはやや照れくさそうな表情を浮かべつつ、以下のように話します。

「私自身は、社員の健康増進・維持というミッションを達成するために、常に何をすべきかを考えるようにしています。施策を行うことはとても重要ですが、それだけでは人は動きません。社員一人ひとりの関心を集めるために、楽しいと思ってもらえる仕組みを考え、働き方創造委員会の場で提案し、役員の支援を取り付けるようにしています。この流れができたことが、ひとつのポイントになっているかもしれません」。

健康施策を楽しんでもらうという観点において、管理者層との合意形成は非常に大切です。

そこで栗原さんは、2021年より導入した遺伝子検査の事前サンプルとして、1人の役員に検査を受けてほしいと依頼しました。

肥満関連遺伝子から、大きくわけて4パターン、9つのタイプに分類されます。社員が自ら参加して楽しめる仕組みを追求。

「遺伝子検査を推進するにあたり、一般社員がサンプルとして検査を受けるだけでは社内への影響力が弱いと感じたんです。そこで、1人の役員に検査をお願いしたところ、非常に楽しんでくれまして(笑)。役員が率先して健康施策に参加し、『面白かったからみんなも受けてみるといいよ』といった声を広めてもらえ、社員の関心も飛躍的に向上しました。私たちも施策を打ちやすくなり、とても助かりました」(栗原さん)。

肥満遺伝子のタイプを知ることで最適な食事と運動を絞り込むことができ、楽しんで取り組むことにつながります。

検査を受けた100名を3カ月後の健康診断までケア

健康経営を行っている企業においても、遺伝子検査の実施は非常にめずらしいケースです。導入の理由について、栗原さんは次のように語ります。

「コロナ禍でテレワーク中心となった結果、当社の社員においてもいわゆるコロナ太りの傾向が目立ち始めました。健康診断の結果を統計すると、BMIの上昇や脂質の代謝の低下が非常に目立ったため、楽しく改善する方法として、遺伝子検査をするというアイデアが浮かんだのです。一人ひとりが体質の遺伝的傾向を知り、そこからアプローチ法を考えられるので、大きなメリットがあると考えています」。

今回は100名限定とし、昨年の健康診断で所見のあった社員と自主的に検査を希望する社員が、ほぼ半々の割合で遺伝子検査を受けることになりました。遺伝子検査にまつわる運用に携わった村上さんによると、「一般社員向けの希望者に関しては、予約開始から30分ほどですべての枠が埋まりました」とのことで、注目度は非常に高かったようです。

「検査の流れとしては、まず検査者自身に口腔粘膜を採取していただき、専門的な機関で遺伝子のタイプを解析してもらいます。その後、結果が出た後で説明会を開き、一人ひとりに脂質や糖の代謝に関する能力を伝えたうえで、『遺伝子リスクを考慮して、こういう食べ物の過剰摂取は控えましょう』といったお話をしました」(村上さん)。

説明会が行われたのは2021年9月のこと。村上さんをはじめとするチームのメンバーは、約3カ月後の12月に行われる定期健康診断に向けて、食事セミナーの実施や食生活にまつわる動画の配信、健康改善に向けた活動経過を把握するためのアンケート調査といった形で社員をサポート。検査を受けた社員からは「体質に合わせた改善だから無理なく進められる」といった感想の声が届いているそうです。

また、社員面談の際に「充分な睡眠が取れていない」という声が多かったことから、2020年より睡眠時無呼吸症候群の検査を100名限定でスタート。約半数に疑いがあったため、保健師との面談やオンラインセミナーを開き、睡眠に関する理解を深めてもらってからクリニックでの受診をお願いしました。

睡眠時無呼吸症候群の対象者に向けたサポートだけでなく、普段の睡眠の質を向上するためのセミナーも随時開催。

「実際に自宅でシーパップ治療(機械を用いて気道を広げ、睡眠中の無呼吸を防止する治療法)を始めた社員からは、睡眠の質が向上したという感想があり、取り組んでよかったと思っています。一方、睡眠時無呼吸症候群以外のケースとして、メンタルのストレスによって眠れないという社員もいますので、別の形でのフォローを進めています」(森田さん)。

もうひとつ取り上げたいのが、ライザップの健康セミナーです。オンラインでトレーナーの指導を受けられるこのセミナーは、社員の家族の参加も許可。2020年には4回開催し、毎回100名前後が参加しました。参加者からは非常に好評で、家族間のコミュニケーションの促進はもちろん、社内の一体感の醸成につなげることができました。

ライザップ健康セミナーは家族とオンラインで参加することが可能。社員が自らキックして健康になれる仕組みのひとつ。

健康経営の定着により健康相談をする社員が増加

こうした地道な努力の結果、健康経営が定着しつつあるヤマトシステム開発。一人ひとりの社員が主体的に健康施策に参加するようになり、自分だけではなく周囲の人間の健康にも気を遣うようになりました。

「いいことか悪いことかはわかりませんが、健康に関する相談件数は確実に増えています。内容としては、ちょっとした悩みごとから『部下の様子が少しおかしい』といったものまでさまざまで、水際で相談してもらえる風土が根づきつつあるのを実感しています。また、健康機器を導入してほしいといった要望も寄せられるようになりました」(栗原さん)。

今後の展望としては、「経営層・管理職層の理解促進をさらに進め、楽しみながら健康になるような、新しい施策にも着手していきたいです」と、栗原さん。同チームの小島さんは、「社員のための健康経営なので、現場からアイデアがどんどん出てくるような会社になるといいと思う」、村上さんは、「健康に関心のない人の意識を高めて行動変容につなげたい」、瀧澤さんは、「社員の命に関わる病気を未然に防いでいきたい」、森田さんは「私たちのチームが相談しやすい身近な存在であることを、社員に感じてもらえるよう活動を拡げていきます」と、前向きに語ってくれました。

そんなヤマトシステム開発は、今、どのような人材を求めているのでしょうか。

「『自進力(じしんりょく)』のある方です。豊かな社会の実現に貢献したいというマインドがベースにありつつ、自分を進める力、進化する自分を楽しむ力があると理想的です。入社後は、健康面に関しては万全の態勢でサポートしていきたいと考えています」(栗原さん)。

設立:1973年1月20日
事業内容:コンピュータ利用システムの研究・開発・情報の提供及びコンサルティング業務など
社員数:3188人(2021年3月末現在)

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