【株式会社八幡】食を通じてその地域に必要とされるべく、 安心安全で多彩な「食」と「笑顔」を追求

  • 設立 1973(昭和48)年1月(創業は1966[昭和41]年1月)
  • 事業内容 飲食物(寿司や弁当、惣菜など)の製造調理・販売、飲食店経営、冠婚葬祭かごもり、学校炊飯指定工場・学校給食
  • 資本金 グループ 6,000万円
  • 従業員 グループ 515名 ※2020(令和2)年2月1日時点
  • 本社住所 石川県羽咋市兵庫町午10
  • 電話番号 0767-22-0808
  • URL https://yahata-group.com

寿司屋から始まり、今や石川県内で24店舗を構える「すしべん」。寿司や弁当、惣菜のテイクアウト、あるいはカツ丼や麺類のイートインを利用した人も多いのではないだろうか。羽咋市に本社を置く八幡グループは「すしべん」以外にも、寿司折やオードブル、お弁当、御膳などの販売を行う「味のやはた」、回転寿司「まぐろや」、居酒屋レストラン「食房楽 多根さ」のほか、学校給食を担当する「八幡炊飯」と多岐に展開しており、県内の家庭における知名度はとても高い。「笑顔の食ランド・夢ランド」を企業メッセージに掲げる同社の魅力とこれからの目標を、代表取締役の久保圭子社長と常務取締役の嶋田和之氏に聞いた。

羽咋で創業し、能登、金沢へと広く展開

八幡グループ二代目 久保圭子社長

私の心身はほぼ全て「八幡」でできています。というのも、当社の創業と同時に携わり始めたものですから。3歳で商品の製造年月日のハンコ押しを手伝い、4歳には稲荷寿司を詰め、5歳には寿司詰め合わせの盛り付けをし、6歳には店舗で接客――子どもの手伝いかもしれませんが、幼心に家業を大切にして親しんできました。後に社員として入社し、令和2年3月1日付で二代目社長に就任させていただきました。
創業時のことを振り返ってお話ししますと、羽咋駅と八幡神社の間にある小さな土地で、昭和41年に「八幡寿司」を開いたのが当社の始まりです。店舗の構造上、駅前に鎮座する八幡神社にお尻を向ける形になってしまっていたので、畏敬の念を込めて「八幡」の名を前に置いたのが店名の由来です。
始めは巻き寿司や稲荷寿司など寿司がメインでした。市場へ寿司の折り詰めを卸すために工場が必要となり、昭和46年に羽咋市川原町に本社兼工場を新築移転し、その2年後に法人として設立しました。
初代社長である父は時流を読むのが上手く、市場に卸していた後はショッピングセンターの時代を予測して、テナントで入店し、弁当と惣菜も手掛けるようになり、5、6年後には「路面店の需要が来る」とロードサイドの「八幡」を展開していきました。
その中で徐々に弁当と惣菜の比率が高まっていったのですが、八幡寿司の社名では「扱う商品が寿司だけ」と思われたため、平成元年に社名を「八幡寿司」から「八幡」へ変更したのです。
設立以来、能登と金沢を中心に「味のやはた」「すしべん」を続々オープンしていく中で、昭和53年には回転寿司事業を開始し、平成18年に居酒屋レストラン「多根さ」をオープン、そして平成23年には羽咋市兵庫町に本社を移転し、順風満帆に成長し続けていると思っていました――あの時までは。

苦難と改革の「平成25年問題」勃発

「もう、銀行から1円も借りられなくなるんですよ!」
平成25年夏、社内で通告された銀行さんの怒号は、今でも忘れられません。当時、私は常務兼人事で会社が赤字とは知っていましたが、詳細は当時の社長――現会長が管理しており、私が知った時には崖っぷちでした。会長は社員を守り、社名を残すために企業買収を選びましたが、相手企業は当社の出汁の味も見ず、寿司も食べずに買収を決めたと聞き、私は猛反発しました。
「うちは毎日、各店舗で利尻昆布とカツオ節からきちんと出汁を取っている。八幡の味を守ってくれている社員がいます。その味も見ないような相手に渡したくありません!」
そして、買収を知る前に新部長が2名誕生していたのです。ずっと努力し続けて昇進し、希望と意欲に満ちた満面の笑みでした。その表情を思い出すと、もう……!
このまま買収を進めてはいけない。私は会長を全力で説得し、相手企業に違約金を支払って会社の権利を返してもらいましたが、赤字が解消したわけではありません。これからどうしたものかと途方に暮れる中で役員会を開き、各店舗に直接説明して回ると決めた時、私の中で経営者としての覚悟が決まりました。ある店長からは「赤字なはずがない、こんなに忙しいのに!」とも言われましたが、当時の商法は薄利多売。デフレ期に合わせて、うどん無料券と半額セールの乱発、298円弁当の大量展開をしていたのです。

全員が「会社を守ろう」とひとつになり、V字回復に

回復した当時を振り返る嶋田常務

良いものを安く、多くの人にという考えはわかりますが、「私たちは必要以上に安く売るため、こんなにも必死になって食材を集め、フル回転で忙しく働くのか」と、働く人が不幸になってしまいます。おいしいものを届け、それに見合ったお代をいただく。それが適正価格です。薄利多売から脱却するために、社内外共に改革が必要でした。
まずは、価格の見直しです。お客様が離れてしまうのではないかと心配する社員もおり、実際に「298円だから買っていたのに」というお客様もいましたが、「お客様へ安全・安心でおいしいものを約束する」と、1年かけて少しずつ価格変更をしていき、全商品を適正価格にそろえていきました。
もうひとつは「まぐろや」です。こちらでもほぼ原価でドリンクを提供し、100円均一でより集客を狙う話が上がっていました。そこへNOと言ったのが、就任したばかりの新部長です。「自分は100円にするためのネタを切りたくありません。旬のネタで満足してもらって、適正にお代をいただきたいです」。彼の寿司職人としての矜持と、本腰を入れて「まぐろや」を経営したい熱意で100円均一の話は撤回、現在はグループ内屈指の優良企業に成長しました。
さらに平成27年3月の北陸新幹線の金沢開業が追い風にもなり、当社はV字回復を果たしたのです。

「平成25年問題」で乗り越え、今、提供しているもの

昭和63年のCI導入時に誕生したキャラクター はっちゃん

当社では「笑顔の食ランド・夢ランド」を企業メッセージに掲げています。これは、食への楽しさとおいしさ、発見を追求している言葉です。八幡に行ったら何でもそろっている、何を食べよう、どれを持ち帰ろうかワクワクする――この気持ちが笑顔を生み、おいしさが笑顔を倍増させます。
ですから、私たちが提供しているのは、おいしさはもちろんですが、その先にある〈笑顔〉も提供しています。幼い頃の思い出の味、誰かが喜んでくれた味など、全てにおいて食は心を満たします。「八幡はお客様の笑顔と八幡自身の笑顔を大切にしたい」という思いを込め、「笑顔の食ランド・夢ランド」を掲げているのです。
もちろん安心・安全も追及しており、当社の工場はHACCPシステムに基づき設計・運営しています。50年余に渡る実績や信頼をもとに、各行政から委託を受けて学校給食事業も請け負っています。

食を通して信頼を育て、仕事の醍醐味を見つけてほしい

八幡グループ年間表彰セレモニーにて

当社は社員だけでなく、アルバイト、パートも多く、かつ、女性が多い会社です。下は16歳から上は70歳以上まで幅広い年代ですが、適材適所に配属し、円滑に働いてもらっています。例えば、コミュニケーションがうまい人はフロアやレジに、寡黙だけど手が早くて器用な人は調理にといった具合です。
そして、どんなに忙しくても、人を大切にすることを全従業員に説いています。「八幡は、お客様と働いてくれている社員とお取引先様の3つがあって成り立っている」との会長の言葉を大切に、きちんとあいさつすることで、縁が深まり、絆が強くなり、相互に助け合いと思いやりの心が育っていきます。
当社では、老若男女問わず挑戦心を持つ人を求めています。挑戦は成功失敗問わず「気づき」を得やすいし、課題と目標も見えてくるのでやりがいも得られます。特に社員には店長を目指してもらいたい。私も新米社長として、ひとつひとつ乗り越えて、皆さんと共に気づき、成長し、これからの八幡グループをつくっていきたいと考えています。

社員インタビュー すしべん金沢南ブロック長 すしべん入江店店長 松田真和さん
地域ごとに異なる需要を読み、チャレンジする面白さ

すしべん入江店店長 松田さん

私は新卒で入社して、現在16年目です。学生時代に飲食店でバイトした時にサービス業の楽しさを知り、かつ、家族で「すしべん」を利用していたことと、地域密着の企業という点に惹かれて入社しました。
入社以来、私は「すしべん」一筋で働いています。自分たちが作った料理でお客様が「おいしい!」と笑顔になる瞬間を見られる――この喜びを日々味わい続けているので、他部署に目が行かなかったというのもありますね。
入社後は本社研修、現場でのOJTを経て、店長に就任しました。店長ともなると店舗の売上の責任もかかってきます。私が勤める店舗は持ち帰りとラーメンの需要が高い、学生が多めの地域。そこで、オリジナル日替わり弁当を考案、ラーメンと選べるミニ丼セットもつくりました。これがとても好評だったのです。
挑戦して失敗するのは次のステップにもなりますが、現状維持は何も生みません。直接お客様の手応えを感じられる店舗という舞台を活かし、これからも挑戦し続けたいと思います。

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